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Awesome Orfevre考

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  • 2013年09月19日(木) 12時52分
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 専門家を含め多くの競馬ファンは、このレーシングポストの見出しに使われたAwesome Orfevreという言葉をすでにご存知だと思う。見出し全体はAwesome Orfevre strolls to Prix Foy success(記事の方は去年のことを踏まえてごく普通にレース内容と結果、及び凱旋門賞の展望を手短に伝えている)。
 このタイトルを目にした時、即座にぼくの脳裏に「畏るべし オルフェーヴル フォワ賞を圧勝」という言葉が鳴り響いた。たぶん、記者がterribleやhorribleやfearfulではなくawesomeと言う語を選んだのは、第一に「オ」と「オ」の頭韻というか、語呂合わせのリズムのよさだったと思うが、それ以上にぼくにはawe(畏れ、畏敬、畏怖)から派生したこの形容詞が大いに気に入ったし、打たれもしたのである。
 つまり、去年まではただ天才にものを言わせて力まかせに型破りな疾走を続けていた若駒が、今年は一皮むけてフォワ賞で見せた表情と言い、走法と言い、風格と言いフランケルを彷彿とさせるような、堂々として人に畏敬の念を起させる「神域」に入りつつあるのかなと感じていた矢先に、奇しくもこのAwesome Orfevreがぼくの目に飛び込んできたのであるから、まさに「わが意を得たり」だった。だから、多くの人たちが「恐れ」という言葉を使って(そしてそれが間違っているわけではまったくないのだが)これを伝えているが、ぼくにはどうしてもここは「畏れ」でなければならなかった。
 スミヨン自身は、桁外れな強さは肌で感じているだろうが、この「畏れ」に秘かに気付いているかどうか、ぼくにはわからない。直感力のある人だから、たぶん感づいていると思うが、もし彼がこの領域を心のどこかに秘めてオルフェーヴルに騎乗してくれたら、まさに人と神馬が一つになって世界が息をのむような圧倒的な勝利をもたらしてくれるだろうとぼくは思っているのである。

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