シンザン記念を制したエーシントップ、新馬勝ちのエーシンハクリューなど、6日の京都競馬では「エーシン」の馬が実に5勝を挙げた。サンデーレーシング、社台RHなどの愛馬会と違って、栄進堂は基本的に個人所有。“レア度”という点では今後二度とお目にかかれないレベルの偉業と言っていい。
「エイシン、エーシン」冠の代名詞的な存在だった外国産馬の購入に近年変化が見えてきたのはPOGフリークならご存じの通り。一時期はトレーニングセールで好タイムを出した馬を狙って競り落としていたようにも見えたが、最近はエーシントップのように血統、馬体から素質を見抜いて早い時期に購入(同馬は1歳セリで落札)するケースが増えてきた。同様のパターンで購入したエイシンアポロンが古馬になってマイルCS(11年)を制したように成功例も続々と出ている。
土曜(19日)の京都ダート1800メートル新馬戦でデビュー予定のエーシンゴールド(牡=父Medaglia d'Oro、母Home From Oz)も野中調教師によって1歳時にその才能を見いだされた。
「芝をこなせて、距離も持つ馬と思って買ってもらった」とはセール直後の野中調教師の弁。もっともサラブレッドを期待通りに育てるのは想像以上に難しいものだが…。
初めての本格的な追い切りでエーシンゴールドは早々と素質の片鱗を見せつけた。3日の坂路で攻め駆けするエーシンウェズン(古馬オープン)を寄せつけることなく先着(4ハロン53.8-13.7秒)。「いつ来るのかなと待っていて、チラッと後ろを見たらあのウェズンがアップアップ。こんなこと、なかなかないよ」と根岸助手が伝えれば、湯浅助手も「完歩が大きいので他馬とはスピード感が違うんだよね。楽に進んでいるのに、時計は思った以上に出ているんだ」。
先週10日はさらにハードルが上がり、前に愛知杯馬エーシンメンフィス、後ろにエーシンウェズンを置き、前後からプレッシャーを受ける形で追い切られた。4ハロン53・2-13・3秒は時計のかかる今の栗東坂路を考えれば十分に優秀なタイム。それでも「ラスト1ハロンは13秒を切ってほしかった。そうすれば全体でも52秒台になったから」と野中調教師は厳しい注文をつけたが、もちろんこれは大きな期待の裏返し。
「ウチとしてはいつもの新馬より2週は早く使う感覚。それでも勝ってくれるんじゃないかと思っているし、勝ってくれないようでは先々が思いやられる。大きな馬なのでまずはダートから使うが、パンとしてくれば芝でもやれると思っている」と将来の活躍を確信する。
「エーシン」の3歳世代はトップ、セノーテ、レンジャーとすでに3頭のオープン馬が誕生しているが、このエーシンゴールドはこれらを超えるスケールすら感じさせる存在。その初陣に注目してほしい。
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