発馬地点は向こう正面の半ばで、100m進んだあたりから上り坂が始まる。京都の芝・1200mは内回りコースなので高低差は約3mだ。上って下ってという京都特有の特徴はあっても外回りコースほどの厳しさはない。基本的には癖のない形態といっていいだろう。
当レースに絞った特徴に触れてみたい。まず極端な外枠は有利とはい言えない。過去9年は今回と同じ16頭立てだ。08年のコパノフウジン、12年のエーシンダックマンが7枠13番で2着。13番での勝ち馬はいない。14番から16番となると連対馬がゼロである。これが6枠12番では2勝、2着2回と良績を挙げているのだからおもしろい。05年から07年まで3年続けて連対している事実を考慮しても相性のいい馬番と捕えていいと思う。
勝ち馬として重要視する場合は12番より内。2着なら13番でも許容範囲というのが過去9年の傾向だ。3着は06年から08年まで3年続けて14番より外。14番、15番、15番と続いた。それぞれ1、4、5番人気と有力視されている対象ばかり。外枠が響いたと考えることができ、基本的に内枠有利と見るべきではないだろうか。データは参考であり答えではない。その年ごとに新たな角度から見つめる必要はあるだろう。
ニシノビークイックを推す。脚の使いどころが難しく、ごちゃついたり仕掛けが遅れたり。リズムに乗り切れないことが多かったが、昨夏に1200mの舞台に新天地を求めて以降は伸び伸び走っている。集中力が持続しやすいうえ、折り合いや器用さの面でこの馬に適した流れになりやすいのだろう。
5戦続けてこの距離を使われて3勝。唯一大敗した3戦前の桂川S(11着)はゲート内で暴れるアクシデントがあった。発馬後も気持ちが乗り切らないままで離れた最後方を追走して最下位。度外視していい。
前走の京都金杯では、久々のマイル戦で外めを回り10着に敗れたが綺麗に流れに乗れていた。レースを覚えてきた印象が強く再び1200m戦に戻る今回は好機到来だ。ましてこの距離での54キロなら切れ味を存分に発揮できる。
休み明け2走目、外枠を生かしてマジンプロスパーの前進に期待したい。キングレオポルドは遅咲きでまだ地力強化の途中だ。現在の馬場と内枠もプラスに出る。行きっぷりがよく根性もあるアフォードの上昇度に注目している。
サドンストームはパワー系のスプリンター。基本的に冬場の芝が合う。地力と内枠を追い風にしてドリームバレンチノは久々でも格好をつけるだろう。怖いのはエーシンホワイティ。前走が不完全燃焼の分、余力がある。