【栗東トラックマン情報】
◆日曜東京11R・東京新聞杯(GIII)
・ドナウブルー
12月23日にノーザンFしがらきから帰厩して、坂路での調教本数は十分。ただ強い追い切り本数は少ないという感じが先週までだった。その影響なのか、1週前追い切りではやや動きが緩慢な印象も受けた。そのひと追いで気合が入ったのか、最終追い切りは単走でもしっかりとした動き。今週の栗東坂路は標準的な馬場に戻ったとはいえ、4F52.7〜3F37.9〜2F24.5〜1F12.3秒は前半からある程度飛ばしたにも関わらず、終いまでしっかりという数字。あまり1週前追い切りで併せ遅れになるタイプではないが、今週の動きはそんなことも忘れてしまう絶好の動きだった。
・マウントシャスタ
単勝1.8倍の支持を受けた前走リゲルSが2着。その1週前追い切りは抜群の動きだったが、レース週追い切りはこの馬にしてはごく普通という感じだったのを覚えている。それだけにこの中間も動きには注目していたが、決して抜群の動きという印象はない。最終追い切りもCWでティアモブリーオを追走して、なんとか先着できたという感じ。持ったままで弾ける走りというイメージがある馬だけに、なんだか物足りない。今回も前走同様ノーザンFしがらき帰りで調教量が多くないので、もしかすると、そのあたりが影響しているのかも知れない。
◆日曜東京11R・きさらぎ賞(GIII)
・タマモベストプレイ
前走シンザン記念は朝日杯FSを除外になった影響が少なからずあった様子。その分、最後は伸び切れなかったのかも知れない。この中間も調教量は文句なく、今回は言い訳のできないローテーションと仕上がりになりそう。31日の坂路での追い切りは和田竜二騎手が跨っての単走。馬の多くない時間帯だったが、馬場は踏み荒らされていたので、少し走りにくそうな感じ。それでもスピードに乗ったまま、ゴールまで駆け抜けて、4F52.3〜3F37.5〜2F24.4〜1F12.3秒。見た目にはこれほどの時計が出ている印象はなかったが、持ち合わせているパワーはかなりのもの。それだけに今回の距離延長がどのような影響を及ぼすか、レース結果は距離適性次第ということになりそうだ。
・バッドボーイ
未勝利戦以降、勝ち切れないレースが続いているものの、重賞でも堅実な走りを見せ、前走はいったん差されたところを差し返す渋太い走りを見せた。逃げても差しても掲示板を確保する安定味がある。31日の追い切りはハロー明けのCWコースでヤマニンファラオとの併せ馬。先行する相手を3馬身後方から追走し、直線で並びかけるという形。相手は攻め駆けする馬なので、並んでからがなかなか交わせないという、見た目にはジリっぽい走りとなった。ただ時計は6F83.9〜5F67.0〜4F51.7〜3F37.9〜1F11.9秒と決して遅くない。先週、先々週と先着しているが、相手が追うごとに調子を上げている。そんな印象を受けた。
◆土曜京都10R・エルフィンS(OP)
・トーセンソレイユ
デビュー前の調教は、いくら牝馬とはいえ、池江泰寿厩舎らしくない、非常に軽い内容のもの。それだけに半信半疑でレースを見守っていたが、いざ走ってみると強いレース内容だった。
それだけに、今回の中間もどのような仕上げをしてくるか注目していたが、相変わらずのソフト仕上げ。併せ馬はやっているとはいえ、正味5F追いのような時計になり、4Fで55.0秒。もちろんラスト1Fは11.9秒と伸びたが、新馬戦とは一味違うメンバーでこの調教。どのような結果になるのか、いろんな意味で楽しみがある。
【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京11R・東京新聞杯(GIII)
・インプレスウィナー
暮れの阪神C後は、ここを目標に入念な乗り込み。1月17日に坂路で時計を出し、そのあとウッドと交互に追い切り計5本も消化。30日の最終調整では同厩舎のオープン馬・シセイオウジを4馬身追走から、直線で進路を内に取り、ラスト1F追い比べとなって最後1馬身遅れてしまったが、元来稽古は動かないタイプ。追走したこと、レース間隔がシセイオウジより空いていることを考えるとこれで十分。太め感なく仕上がっている。今回で1600m戦が13度目となるが、1600戦としての前2走は苦手な中山でのもの。大得意な東京コースなら決して距離面での不安はないはず。東京なら緩急どちらのペースでも上がり3F33秒台でコンスタントに脚が使え、その決定力は今回のメンバーでも十分に通用するはず。一瞬の決め手に期待。
◆土曜京都11R・すばるS(OP)
・シセイオウジ
前走のジャニュアリーS(OP)、直前の追い切りで格下ディアフォルティスに遊ばれて5F70.0〜上がり40.7秒でアップアップ。プラス8キロと明らかに太め残り。そのため道中リズム良く走れず追走に苦労。直線は大外から際立った伸びを見せたが、大勢は決していての7着。いつもは中間軽い調教しかしない馬だが、今回はめずらしく強めの稽古を消化し1週前には6F85.8〜上がり39.7秒を楽々計示。そして、直前も大外を回って余裕しゃくしゃくで5F68.6秒をマーク。馬体締まって切れ一変。展開が向けば大きく台頭。
◆土曜東京11R・白嶺S(1600万下)
・セイカフォルテ
9月以来の競馬になった前走はやはり1本追い足りず、競馬では息切れ。そのぶんひと叩きの効果は大きく、息づかいがガラッと変わってきた。今週はウッドチップの8分どころを回って68.5〜39.1秒、最後まで余力を十分に残して、力強い走りを被露。稽古駆けするタイプではないだけに、動きの良さが目立っていた。夏場、一気に本格化を見せた馬。状態さえ戻れば、このクラスでは地力上位。アッサリと巻き返してくる。
◆土曜東京9R・ゆりかもめ賞(500万下)
・ピュアソルジャー
1週前がヘルデンテノールと併せてスピード感ある走り。今週も吉田豊が乗って素軽さ満点。動きに重さがないし、首をグッと下げて気合いの良さも目立つ。月イチのローテーションを守り、状態面は前走時以上と思える。毎回ゴール前で鋭い脚を使うが、エンジンのかかりが遅く、今イチ勝ち切れない状態。明らかに距離延長が好材料と思える。東京なら33秒台の脚を使える馬。差し切りを期待。
◆土曜東京8R・春麗ジャンプS(OP)
・ビービースカット
直前の追い切りは、横山義騎手が手綱をとって単走で。68.6〜53.2〜39.4秒と時計こそ平凡でも、最後までビシッと気合をつけられ、悪くない伸び脚。とにかく気分屋て、走るほうに気が向かないとサッパリというタイプだが、過去にレコード決着の重賞で2着の実績があるようにセンスは十分。最後の直線が芝とダートの違いこそあれ、その時と同じ東京コースに戻れば、大幅な変わり身を見込んでいい。もちろん今回も積極策で、馬の「やる気」を引き出す競馬。集中力さえ切れなければ、オープン特別のメンバー構成なら楽に勝ち負けできる底力の持ち主。ここは改めて注目する手だろう。