舞台となる東京の芝・1600mの特徴について触れてみたい。発馬地点は向こう正面に入ったあたり。最初のコーナーまでに距離があり3〜4角をへて直線に出る。ホームストレッチは約525mと長い。バックとホーム。いずれも長い直線を走ることになりそれを結ぶのが緩やかな3〜4角である。瞬発力以上にスピードの持続性が要求されるといって形態だろう。
昨年のNHKマイルCをカレンブラックヒルが逃げ切って話題になった。メンバーの質が高まるほど逃走Vが難しいとされるコースというのは事実だと思う。
オープン特別とはいえ今回も参戦しているヤマ二ンウィスカーは前々走で当コースで逃げ切り勝ちを収めた。緩やかな流れが追い風になったのもあるが直線でまったく脚いろが鈍っていない。それを証明するように前走の京都金杯では7番人気で3着に奮闘した。当レースもここ3年は先行タイプが上位を占めている。前々で戦うことの利は近年のどのレースでも増えており逃げ切りは困難でも先行馬には注意を払っておきたい。ただ今年は先行型が多く展開が読みづらいが…。
過去3年の連対馬6頭のうち5頭が今年も参戦している。続けて連対している馬がいないことから他の馬を優先する手もあるだろう。
クラレントを推す。前々走は発馬直後にほかの馬に前に入られており前走は外めを回らされたことが響いた。どちらも4、5着と崩れていない。3走前に当コースで重賞Vを飾っている。見込める展開と5番枠を考慮すれば3回めのG奪取の好機と見ていい。
ブライトラインは大外を回りながら差を詰めた前走の内容が悪くない。パワーがありスピードの持続力も十分。舞台設定は向いている。マウントシャスタは前走でふらつく面を見せており地力強化の途上。臨戦過程からもまだまだ伸びしろはある。
コンスタントに使えているようにトライアンフマーチは状態面が安定している。メンバー構成から前走より流れにも乗りやすいはず。しぶとさに期待したい。ヤマ二ンウィスカーはのどの手術の効果が大きく最後まで粘り強い。展開的に厳しくなる可能性はあるが目下の勢いは無視できない。ダイワマッジョーレにとって距離短縮は強調材料だろう。好位で流れに乗れる脚質も頼もしい。