【栗東トラックマン情報】
◆日曜京都11R・京都記念(GII)
・ジャスタウェイ
前走後はすぐにノーザンFしがらきに放牧に出され、1月17日に栗東に帰厩。超短期間だが、これによってリフレッシュされているのは間違いなく、この中間もキビキビとした動きが目立っている。最終追い切りは坂路でシュプリームギフトとの併せ馬。ラスト1Fを過ぎたあたりで相手の手応えが優勢な場面があったが、それに並びかけると逆に相手の手綱が大きく動く。それを横目に楽に駆け上がっていったあたり、最後まで余力十分という動きだった。時計が4F56.7〜1F14.8秒と遅いだけに、評価のしにくいところはあるが、数字自体は前走時と変わらない。あまり時計を気にせず、この動きだけを評価するなら、当然上位争いしてくるイメージができる。
・ショウナンマイティ
前走宝塚記念から半年以上のブランクがある今回。調教本数自体は十分に積まれており、1週前追い切りとなる1月31日には7Fから時計を出して、6F78.2秒という速い数字をマーク。額面上の仕上がりに関してはまったく問題ない。最終追い切りもいつも通りの坂路で行い単走。4F54.3〜1F12.4秒という数字も馬場が重かったことを考慮すれば、決して遅い時計ではない。ただ宝塚記念時は持ったままの手応えで1F12.1秒をマークしているだけに、当時との状態の比較をしてしまうと、かなりの差があるのは確かだろう。休養明けとしてはまずまずの仕上がり、そんなイメージで捉えている。
◆日曜東京11R・共同通信杯(GIII)
・メイケイペガスター
新馬戦で推定上がり33.0秒をマークしたように、武器はスピード。それは追い切りを見ていても実感できるのだが、問題はそのスピードを活かすことができるレースになるかどうか。前走時はコーナー4つを上手に使って、メンバー最速の推定上がりをマークして3着。距離への対応能力も見せた。今回の最終追い切りはCWでスピード能力全開の動き。単走にも関わらず、前向きな走りで6F80.7秒。正直、もう少し折り合い面に進境を見せてほしいところは残っているが、荒削りながら破壊力のある走りは重賞のここでも非常に魅力的に映る。
◆土曜東京11R・クイーンC(GIII)
・コレクターアイテム
前走後はノーザンFしがらきへ放牧に出されて、帰厩したのは1月9日。日程に余裕があったこともあり、坂路での調教本数は十分に積まれており、一見すると調教内容に抜かりはない。最終追い切りは坂路で新馬との併せ馬。こちらが先行していたのだが、最後には煽られるような形で遅れ。4F57.9秒は無理しなかったための遅い数字だが、それ以上に新馬に遅れたという事実が気になる。これまで1着か4着しかないのだが、2週前までの併せ馬で遅れたことがなければ1着、遅れれば4着という結果。これを今回に当てはめると後者になるだけに、やはりこの遅れは気になる。
・イリュミナンス
中2週、中山競馬場への輸送という牝馬にとっては余裕のない条件だった前走だが、調教本数もしっかり行い、最終追い切りも緩めすぎない内容で馬体重は変わらず。4着という結果だったが、仕上がりに関しては万全だったと言ってよいだろう。今回は中3週での再度関東圏への輸送。全体的な調教内容が軽くなることは仕方ないところだが、それにしても最終追い切りの時計は遅い。4F時計はまだしも、ラスト1F14.2秒というのはジョッキーが跨ったにしてはかなり遅い数字。追い切りをしっかりやったからといってレース結果が良いとは限らないが、今回の調教内容からは決して高い評価はできない。
【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京11R・共同通信杯(GIII)
・ザラストロ
折り合いを欠いたり、出遅れたりとここ3戦は不本意なレース内容だが、やはり前走のようにジックリ構えた戦法から、残り2Fの瞬発力勝負に持ち込めば必ずいい脚が使える。昨秋の東京スポーツ杯2歳Sを惨敗しているが、左回りの1800mはベスト条件だけにスタートで巧くリズムをつかめば、ここでも通用可。中間は短期放牧に出ていたが、美浦に帰厩後すぐに早い時計が出て、6日の最終追い切りも1.6秒追走から楽々と併入しており、仕上がりに関しても万全の状態。モマれずに済む手頃な頭数だけに、直線勝負から決め手を活かすチャンス。
◆日曜東京10R・雲雀S(1600万下)
・ハングリージャック
休み休みの馬で、6歳になるが今回が19戦目。大事に使われてきた馬が、軌道に乗ってさらに調子を上げている。今週はポリトラックで、ピグマリオンを2馬身追走して66.8〜36.9秒。ゴール前は押さえるのに苦労するほどの手応えで、余力たっぷりにゴールイン。気合・動きの鋭さともに満点の内容だった。どこからでも競馬を進められるセンスの良い馬で、流れに左右されないのは大きな強み。昇級戦でも壁は感じず、連勝を決める
・セイウンジャガーズ
前走の節分Sは、中間の間隔があいたためプラス8キロと太めの馬体。スタートで出遅れて後方から。さらに直線では内を突くスペースがなく外を回されるロス。最後で鋭く伸びたものの、ペースが遅かったこともあり脚を余した形で4着。今回は中1週の競馬で直前の追い切りはポリコースで終いを重視して5F68.6〜上がり38.1秒。叩かれたことにより筋肉が締まり、体の切れも一変。今度は先行したい馬が多く台頭。
◆土曜東京9R・立春賞(1000万下)
・サイレントソニック
プール調整併用で、強い調教は少ないが、仕上がり早タイプの牝馬で、太め感はまったくなし。今週は鞍上の吉田隼騎手が追ったところなしで好時計をマーク、スピード感満点の動きを見せた。前走は外枠ということもあって、前に馬を置けず、かかってしまったが、折り合いがついた時の決め手は父譲りのもの。距離短縮は好材料だし、東京なら折り合いに専念して直線勝負に賭けられる。
◆土曜東京12R・4歳上1000万下
・コパノウィリアム
戦列に戻ってから、3→2→2着と、調子は確実に上向き。しかも前走の中山戦は、後続に3馬身差をつける楽勝劇。たしかに展開も向いたが、抜け出す時の速さは、完全にひとクラス上のもの。これなら1000万に昇級しても、即通用可能だろう。直前は北コースで単走で追い切ったが、ゴール前軽く仕掛けた程度で71.0〜54.3〜39.1秒をマーク。ラスト1ハロンの切れ味も申し分のないものだった。東京のマイルで勝っているように、ここは条件的にもピタリと思える一戦。現在の充実ぷりなら、連勝の可能性も十分にある。