「君が代」に「千代に八千代に…」と歌われているが、この八は「長くいつまでも」「とことわに」という意味で八はここでは数の多さ、長さを象徴している。また八は俗に「末広がり」と言われて縁起のいい数字だ。
八は遡ると日本では太古から数の多さを表すと同時に、力と呪術的な意味を持っていた。サッカー日本代表のエンブレムとしてお馴染みの八咫烏(やたがらす)は神武天皇東征を導いた霊力ある烏だ。天照大神(太陽神)が使わした神の使いだから、オルフェーヴルのように金色に輝いていただろう。強大な八岐大蛇の尾からは、三種の神器の天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)が出てきた。八咫鏡も三種の神器の一つ。八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)もまた。八百万神も数の多さと力を表している。祝詞の一節「…荒潮の潮の八百道(やほじ)の八潮道(やしおじ)の潮の八百会(やほあい)に…」には数の神秘と霊力が宿っている。いわゆる言霊だ。ほかにも八幡宮や八大竜王など枚挙にいとまがない。八と言う数は日本民族に深く結びついているのだ。
今回オルフェーヴルがその八を引き当てたと言うことは、ぼくには偶然とは思えない。この馬が単なる競走馬ではなく、今や日本と日本人の心と魂を一身に背負った使者のように思えてならないである。神馬とは神々の乗り物のことだ。
もう一つのしるし。十月六日は、実は八月六日でもあることをご存知だろうか。Octoberのoctoは「8」を意味する。古代ローマの暦は一年が10カ月。その頃Octoberは「八月」だった。説明はめんどくさいので、詳しくは以下参照されたし。
http://homepage3.nifty.com/tak-shonai/intelvt/intelvt_047.htm
8と6。オルフェーヴルは8番ゲートからゼッケン6番をつけてゴールを目指す。ここにユング的なシンクロニシティーを感じるのは、ぼくだけだろうか。
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