7番ダンツフレームはダート1000mの新馬戦からスタートし、前々走の3200mの春の天皇賞まで実にさまざまな距離に出走してきた。続けて同じ距離に出走したことがない。
この春、はっきり距離不向きを承知しながら3200mの天皇賞に出走したあたりがちょっと気になるが、使いつつ良化のタフなタイプらしく引き続き絶好調といっていい。
マイル戦は[2-1-0-3]。あまり体調のいいときに出走していないから残る結果は平凡だが、3走前、休み明けで59キロのマイラーズCが1分32秒4。先行して抜け出した57キロのローエングリンと0.5秒差だった。
今度はもっと底力が意味を持つ東京のマイル戦。昨年、アドマイヤコジーンの首差2着の1分33秒3(上がり34秒6)は、ちょっと弱気に一度下げてしまい、明らかに脚を余している。今年はもっと中身の濃いレースができるだろう。宝塚記念を制したときと同じ、主戦の藤田騎手にもどっている。
まだまだ底をみせない8番ローエングリンも、得意の東京で一変した18番テレグノシスも怖いが、ダンツフレームは奥手のタフな馬であって不思議ない。父ブライアンズタイムの成長力はもちろん、母方はモンテプリンス、モンテファストという天皇賞馬を送ったファミリ。牝系からもタフな底力を受けている。
G1ともなると世代レベルも問われる。ダンツフレームの同期のライバルは、近年では有数の協力世代になるアグネスタキオン、ジャングルポケット、マンハッタンカフェだった。皐月賞、ダービーともに小差2着。きびしい東京1600mのG1で、フルにその総合能力発揮が期待できる。
総合力となると、まだ体調一歩だが、3番アグネスデジタルは決して軽視できない。