競馬に絶対はなく、トライアルはあくまでも前哨戦の位置づけにあるのだと思わせる結果となった先週の競馬。それにしても今年のクラシック戦線は牡馬・牝馬共に大混戦となりましたね…。
まずはチューリップ賞。スタート後、結局誰も行きたがらず、スローペースに。押しだされる形でクロフネサプライズが先行し、そのままおしきっての勝利。振り返れば阪神JFでは先行勢で唯一粘っての2着と強い競馬を見せており、実力は備わっている馬。しかも当日は直線での向い風がかなり厳しかった様子に加え道中のラップを考えれば圧勝も納得の結果と言えるのかもしれません。
しかしながら内容的には、今回の競馬が本番に向けて全てプラスとなるのか?と聞かれると疑問な面も…。それどころか阪神JFでの2着がフロックでなかったことが証明される結果となった点を考えると、桜花賞では早めにマークされる形にもなるかと…。これまで以上に注目される立場となったことは間違いないでしょう。
そして一方の阪神JFの覇者ローブティサージュは、逆にサッパリの内容。中間のケハイがデビュー2戦目の休み明けとは違っていただけに、陣営も好感触を得ての出走。それだけにあの勝負所での反応のなさには、首を傾げたくなるところが…。またレッドオーヴァルは、負けはしたものの脚は使っており敗因も。しかし気になるのは減り続ける馬体重。当日はこのあたりが鍵となるでしょう。
さて牡馬の戦い弥生賞ですが、注目を集めたエピファネイアとコディーノは、本番に向けては対照的なレースとなってしまった感が…。負けは負けでも、コディーノは馬群で折り合え課題を克服する内容をみせており、本番に繋がる走りをみせました。しかし一方のエピファネイアは外枠が響いてしまい、道中掛かってしまうところが…。しかもこれまでのレースではムチを入れられることのなかったエピファネイアが、最後の直線では左右両方から追われており、始めての負けも含めて馬自身には衝撃が大きかったようにも思われます。この経験がプラスに働けばいいのですが、シンボリクリスエス産駒だけに一筋縄ではいかない気も…。大きな課題を残す形となってしまったことは間違いなさそう。そういった意味も含め、今年の牡馬クラシック戦線は特に混戦であり、これから行なわれるスプリングSや若葉Sも重要な意味合いを持ってきたと言えそうです。
さて今週の桜花賞に向けた戦いフィリーズレビューですが、やはりここでの実力はサウンドリアーナが抜けた存在かと…。デキに関しては、ここを叩かれてからのがよくなりそうですが、気性的に休み明けもOKなタイプ。1400mに戻るのもプラスでしょう。また個人的には、穴馬として挙げたいのがタンスチョキン。この中間の落ち着きがプラスに働きそうです。
それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジ