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大阪杯、ダービー卿CTなど追い切り診断

  • 2013年03月28日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜阪神11R・大阪杯(GII)
・ショウナンマイティ
 昨年の宝塚記念以来だった前走はレースペースが遅かったこともあり、途中から捲るような形になって、3コーナーでは先頭に立つ競馬。さすがに最後は苦しくなり、後続に差されたが、それでも3着を死守するあたりは能力の高さだろう。この中間は決してハードな攻めではなく、本数はこなすものの、1本あたりの負荷をさほど強くしないような攻め。最終追い切りも4F時計は遅くなったが、その分、ラスト2Fは急伸。1F11.7秒はこの馬にとって自己ベストのラスト1F。それまでの自己ベストは2012年宝塚記念時の最終追い切りでマークした1F12.1秒だから、今回は0.4秒もタイムを縮めたことになる。全体の時計が遅い点は少々気になるが、今回は昨年の大阪杯と同様、もしくはそれ以上の末脚も期待できそうだ。

・ヴィルシーナ
 エリザベス女王杯後は放牧に出されて充電。3月7日にノーザンFしがらきから帰厩し、調教を順調に消化しているが、その調教本数は決して多くない。それどころか、1本あたりの負荷も非常に軽く、実質1週前追い切りだった坂路4F55.4秒が追い切りらしい追い切りといった感じ。まして最終追い切りは坂路4F56.0秒と併せ馬で先着はしたものの、非常に遅い時計での追い切りとなった。果たしてこの仕上げで、今までのような渋太い脚を使えるのか、調教内容を見るかぎりは疑問が残る。

・エイシンフラッシュ
 有馬記念後は社台F山元トレーニングセンターに放牧へ出され、栗東へ帰厩したのは2月6日。それから、じっくりと時間を掛けて調教が積まれており、調教欄に掲載されている以上に調教で中身が出来ていると思われる。今回レースで騎乗する、C.デムーロ騎手が追い切りにも跨っているが、その動きは週を追うごとに鋭くなっている。いかにもジョッキーとの呼吸が合ってきたという感じで、最終追い切りも抜群の動き。久しぶりとはいえ、決してそんな印象を受けない好仕上がりになっている。

◆日曜中山11R・ダービー卿CT(GIII)
・ダイワマッジョーレ
 前走東京新聞杯はメンバー最速上がりで追い込んで2着。東京なら末脚確実というところを証明してくれたレースだったが、今回は勝ち鞍のない中山競馬場というところがポイントになりそう。仕上がりに関しては、放牧に出されていたグリーンウッドから帰厩して、調教内容は順調に消化。最終追い切りも坂路でリーゼントブルースを追走して、最後は先着する、いつもの好走時の内容を消化できた。確実に上位争いができる状態ではあるが、あとは冒頭でも触れた、中山競馬場への対応ということになるだろう。

◆日曜中山11R・ダービー卿CT(GIII)
・ドナウブルー
 前走中山牝馬S時は最終追い切りこそ目立った動きを見せたものの、1週前追い切りの動きが緩慢で、その点を不安に感じていたが、結果は10着。今回も1週前追い切りの動きは要注意だと感じていたが、今回は坂路でウインスラッガーと併せて、大きく先着しており、前走時とは違う。最終追い切りはこの馬らしい機敏な動きで抜群。4F51.2秒は文句なく素晴らしい数字で、終いまで余力のある伸び。関東遠征では好走と凡走を繰り返しているだけに、なかなか取捨の難しいタイプではあるが、今回の調教内容からは好走すると見ている。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜中山11R・ダービー卿CT(GIII)
・リアルインパクト
 中山記念8着後中3週レース間隔となるが、3月17日、21日、24日、27日と中間は計4本の調教時計が出ており、乗り込み量に関しては十分で、太めだった馬体もかなり絞れてきている。27日の最終追い切りは同厩舎のOP馬ダークシャドウと併せ馬。5F標で4馬身先行から、直線は外へ持ち出し残り1Fでの追い比べ瞬発力とコースどりの差が出た形で1馬身半程遅れたが、2週連続のハード内容は直前押え気味だった前2走時と違って好感大。休み明けを叩いて3戦目、明らかに体調が上向いており、気合面の充実も目立つ。ハンデの58キロは安田記念勝ちの実績から当然で、今回のメンバーなら力が一枚上も確か。あとはスタートさえ決めれば本来のスピード能力で圧倒のシーンは十分にあるはず。

◆土曜中山9R・山吹賞(500万下)
・サトノテイオウ
 年末以来の競馬なるが、3月に帰厩してからは、順調に調整を重ねている。今週はウッドチップで、未勝利馬を2馬身追走して53秒8〜38秒9。デビュー前は稽古でもズブいところを見せていたが、今回はモタつくところなく、最後まで余力十分に楽々と併入。競馬を知ったことで気合のりが変わり、走りの切れという部分でも、一変と言えるほどの鋭さを見せている。460キロ台の数字より、大きく見せる好馬体の持ち主。この中間での成長も感じさせ、久々・昇級戦の不利よりも期待のほうが大きく、注目の一戦になる。

・ワープドライブ
 デビュー戦は、体型もあるが多少太く見える馬体。動きは良かったが調教量が不足ぎみ。いきなりはどうか?と思えた状態で、豪快な差し切り。上がり33.5秒という父を彷彿させるような決め手を見せた。状態面を考えれば、明らかに素質の違いで勝ったという内容。並々ならぬ能力を見せた。今週は余裕の手応えで、見た目以上の好時計。動きに重さがないし、レースを覚えて上積みも大きい。

◆土曜中山10R・安房特別(1000万下)
・アースステップ
 前走の潮来特別。初めての2500の距離のうえ、間隔が2か月開いたことで、ロスのない競馬はしたもののゴール前で苦しくなった。しかし、直線の半ばで鋭い脚を使ったように脚の使いどころを間違えなければ2500の距離はむしろプラス材料に感じられた。この中間は順調に稽古を積まれ、直前の追い切りも長めから攻め強化して6F82秒3〜上がり37秒7を計示。シャープな脚さばきで体の切れも前走以上。再度2500で必勝態勢。

◆土曜中山12R・4歳上1000万下
・フルヒロボーイ
 キッチリと間隔を守って、この中間も北馬場と坂路併用の調整。落ち着かせることを主眼に、角馬場でも時間をかけて運動をしているが、だいぶやんちゃな面が薄れて、心身ともに成長しているのが見てとれる。以前は単調な先行型といった印象が強かったが、タメて差す競馬をマスターしてレースぶりが格段に安定。もう一千万卒業は時間の問題としていい。平場戦にしては骨っぽいメンバー構成といえるが、秘めた素資は断然上位。前半は無理をさせずに後方侍機。直線の2ハロンだけで、一気に差し切り可能とみる。

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