一年を通して1600万下の馬が出走可能な、つまりオープン馬でフルゲートに満たない重賞は数えるほどしかないが(そうでなければ困る)、それが何週も前から「格下でも必ず出られる」と言い切れるレースは、今週のGII・阪神牝馬S(6日=阪神芝内1400メートル)くらいなものだろう(社台系6歳牝馬の3月引退が最大の要因)。昨年は条件馬クィーンズバーンが優勝したように、実績よりもモチベーションの高さと距離適性が物を言う重賞になってきた。
「毎年のように条件馬が出ているのだから今年も大丈夫だよね? ウチの馬の個性を考えたら阪神の1400メートルはピッタリだし、GIの阪神JFで4着したようにクラシック戦線に乗りかかった馬。決して力負けしないと思う」
矢野英調教師が手塩にかけて育てているイチオクノホシは昨年のクィーンズバーンと同じく、うずしおS(1600万下・牝、阪神芝内1400メートル)3着からの参戦。「出られるから使ってみる」ではなく「勝てる見込みがあるから使う」と言わんばかりの口ぶりだ。
前走後すぐにC.デムーロに再度の騎乗を依頼し、一方のエージェントも除外の危険がないわけではないのに、これを了承――。単に厩舎の期待が大きいだけでなく、サークルでも“重賞を勝てる見込みがある”との評価を受けている馬なのだ。もはや格下馬と侮るなかれ、だ。
今年の桜花賞はクロフネサプライズが芦毛馬として19年ぶりの快挙達成に注目が集まっているが、土曜重賞の芦毛馬イチオクノホシにも注目していただきたい。
(美浦の馬券野郎・虎石晃)
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