いよいよ始動、女傑ダイワスカーレットの全妹スカーレットポピー
【3歳】
●アサクサトリプル(牡 栗東・大久保龍志 父ダイワメジャー、母タッチフォーゴールド)
タッチミーノット(13年中山金杯-GIII)、タッチザピーク(06年紅梅S-OP)の半弟。2代母DaijinはテストS(米G1)の3着馬で、その全弟にベルモントS(米G1)を勝ったTouch Gold、半兄にカナダ三冠馬With Approvalがいる良血。母方にDeputy Ministerが入るダイワメジャー産駒にはサンブルエミューズやアミカブルナンバーがいるので悪くない。仕上がりは遅れてしまったがポテンシャルの高い配合なので楽しみが大きい。
●スカーレットポピー(牝 美浦・田村康仁 父アグネスタキオン、母スカーレットブーケ)
ダイワスカーレット(08年有馬記念-GI、07年桜花賞-GI、07年秋華賞-GI、07年エリザベス女王杯-GI)の全妹、ダイワメジャー(04年皐月賞-GI、06年天皇賞・秋-GI、06・07年マイルCS-GI、07年安田記念-GI)、ダイワルージュ(00新潟3歳S-GIII)の半妹にあたる超良血。母が22歳時の産駒だが血統的な価値は大きい。ここまで仕上がりが遅れてしまったのは体質の弱さに原因がある。ただ、3月半ばから美浦の坂路で時計を出しており、いずれどこかの未勝利戦に出走してくるはず。全姉ダイワスカーレットと比較するのはかわいそうだが、光るものは見せてくれるはず。
●トウカイインパルス(牡 栗東・中村均 父マンハッタンカフェ、母マチカネエンムスビ)
母マチカネエンムスビは準OP馬。これまでに送り出した産駒にこれといった活躍馬はいないが、父マンハッタンカフェの成功パターンに当てはまる配合なので期待できる。母方にCaerleonを持つ同産駒には、レッドディザイア、ジョーカプチーノ、ガルボ、テイエムオーロラ、マッハヴェロシティといった活躍馬がいる。本馬の母は「Caerleon×Fairy King」で、レッドディザイアは「Caerleon×Sadler's Wells」なので、両馬の配合はよく似ている(Fairy KingはSadler's Wellsの全弟)。ジョーカプチーノもCaerleonとSadler's Wellsの組み合わせを持っており、このパターンはよく走っている。期待してみたい。
●メイショウヨアケ(牡 栗東・白井寿昭 父アグネスタキオン、母ナイスレイズ)
半兄メイショウボーラー(父タイキシャトル)はレコードタイムで完勝したフェブラリーS(GI)をはじめ、芝・ダートを問わず5つの重賞を制したスピード馬。母ナイスレイズはこのほか、OPまで出世したメイショウトッパー(父テイエムオペラオー)、メイショウキトリ(父マリエンバード)などを出している。本馬の父はアグネスタキオン。したがってメイショウヤタロウ(現1000万下)の全弟にあたる。ヤタロウはずっと芝を使われているが、本馬はダート向きに出る可能性もあるだろう。
●レッドデュード(牡 栗東・角居勝彦 父アグネスタキオン、母ショウダウン)
母ショウダウンの半弟に仏2000ギニー(G1)を勝ったAussie Rules、全妹に米G2と英G3で2着となったApproachがいる。2代母Last Secondは英愛で重賞を3勝した名牝。ここを起点としてファミリーが活性化している。父アグネスタキオンは本馬の2代母の父Alzaoと好相性を示している。Halo≒Sir Ivorという相似な血のクロスが生じるのと、相性のいいLyphardを含んでいるからだろう。中距離向きの切れるタイプとなりそうだ。