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皐月賞、中山グランドJ、アンタレスSなど追い切り診断

  • 2013年04月11日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜中山11R・皐月賞(GI)
・レッドルーラー
 前走若葉Sを勝ったことで、一躍注目を集める存在になったが、これまで5戦で、新馬戦以外はすべて後半の上がり3Fがメンバー最速という武器の持ち主。今回も前走同様の状態なら、非常に楽しみだが、今週の調教がやや変則になった。4月9日のCWコースでのキャンターが少し速くなったということで、最終追い切りは6F時計をセーブする形。ライドンシャフトに先行していたが、相手が最後まで追いつくこともできなかったので、実質単走のような形になった。6F89.0秒は前走時との比較でもかなり遅く、この追い切りが良い影響を与えるとは思えない。

・コパノリチャード
 前走アーリントンCではハナに立たない競馬で1着。新味を見せる形だったが、今回のレースに関しては「無理してハナに行くこともないと思いますが、枠順次第では自然と行く形になりそうですね」と宮徹調教師。やはりレースの鍵を握るのはこの馬になりそう。坂路での最終追い切りには藤岡康太騎手が跨って(レースでは内田博幸騎手が騎乗)、ビーマイラブを追走。楽に追いついて、楽に先着。時計は4F54.4〜1F13.2秒と目立って速くないが、この馬にしては速い部類。中間の調教本数も多く、状態に関しては、間隔が空いたことを心配しなくてよいだろう。

・インパラトール
 前走はきさらぎ賞の取消明けの一戦で馬体重が16キロ増。決して本調子とは思えない状態だったが、それでも勝ち馬から0.4秒差の4着するあたり、能力の高さだろう。今回は1週前追い切り、最終追い切りと順調。特に最終追い切りでは坂路でC.デムーロ騎手が跨って、ワンダーキラメキを追走。馬なりで相手を抜き去っていくシーンは印象的。とにかくパワフルな動きで、見た目にも前走と比較しての良化度が顕著。あとは強い相手にどこまでのレースができるかといったところ。

◆土曜阪神11R・アンタレスS(GIII)
・ニホンピロアワーズ
 昨年のJCD1着後はじっくりと間隔を空けたが、デビュー以来最高馬体重をマークした2走前、そして体重に変動がなかった前走と、かなり大柄なだけに、久しぶりで馬体が太くないかという点が最も気になるところ。馬自体の見た目は、あからさまに太いということはないが、やはり緩く映る。そのあたりの影響なのか、JCDの最終追い切り時には下がっていた頭の位置も、今回は少し高め。少し状態が浮いた感じで走っており、この馬本来のスピード乗りではなかった。調教の本数自体は全く問題ないが、やはり中身の態勢がまだ整っていないといったところ。

・ホッコータルマエ
 東海S3着後は、佐賀、名古屋と転戦して、地方重賞を連勝。今の勢いが最終追い切りにそのまま表れる、そんな動きになった。坂路でティーハーフとの併せ馬だったが、ラスト1F地点で相手の脚色が一杯になると、あとは突き放す一方。大きく先着して、4F56.3〜1F13.2秒をマーク。一見すると、時計が遅いように見えるが、この馬の場合、時計が速い遅いというよりも、最後まで力強い走りをキープできるかどうかが重要。今回は最後まで気迫十分の走りができていたので、状態としては文句ない。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜中山11R・皐月賞(GI)
・ロゴタイプ
 10日の最終追い切りは南ウッドに入り単走追い。すでに4日の1週前追いで5F69秒5-3F38秒2-1F12秒6をスピード感十分の好内容で消化しているせいか、少し押しぎみに5Fからスタートし、直線に向いてからも手綱を絞ったままでゴールイン。5F72秒0-3F42秒3のタイムに多少の不満が残っても、毛づや抜群、躍動感に富んだ走りっぷりを生で見る限り仕上がりにぬかりなし。朝日杯の勝利はまだ実力に?も残っていたが、前走スプリングSの圧勝劇からまさに実力NO.1を実証したことは確か。どんな流れにも対応できるセンス・スピード能力は明らかに一枚上。得意の中山、コーナーを4度回る2000mなら負けられない戦いとなる。

◆土曜中山11R・中山グランドJ(GI)
・リキアイクロフネ
 阿部調教師が勇退したため、田中剛厩舎に移ってきた馬だが、かつての障害の名人が手掛けることによって、秘めた素質が一気に開花。前哨戦=ペガサスジャンプSは、まったく危なげのない楽勝劇。終始落ち着いて乗った金子騎手も見事だったが、ピタリと折り合い、素晴らしい飛越センスを見事に見せつけたのだから、この馬自身も完全に本格化なったとみていい。ここは大竹柵、大土塁といった難しい障害が待ち構えるGIレース。もちろんメンバーも強くなるが、それでも十分に好勝負可能と思えるセンスとスタミナの持ち主。ズバリ、勝ち負けを意識できる。

◆日曜中山10R・京葉S(OP)
・シセイオウジ
 前走は京都への遠征しての、すばるS。1400の距離だと折り合いに苦労する馬だが、めずらしく折り合って直線鋭く伸びて3着。精神面での充実を感じさせた内容。中間は、いつも通り短期放牧に出され、帰厩後それほど速いタイムは計示していないが、直前の追い切りで3歳オープンのフェイムゲームと併せ6F84秒8-上がり38秒7をマーク。1秒ほど先行の型ではあったが、直前にこれだけのハードな調教は過去になく、このレースに向けての意欲を感じさせた。絶好のデキでベストの1200。必勝態勢。

◆土曜中山9R・山藤賞(500万下)
・イレプレイスブル
 稽古駆けタイプは確かだが、今週も外目を回って迫力満点の伸び脚。一戦ごとに馬体が締まり良化してきたし気合のりも良好。中1週でも、状態面は前走時以上と思える。芝を使ったデビュー戦は6着に終わったが、これは適性というよりも、太めの馬体で反応が鈍かったせい。それでも33秒台の脚を使って0.4秒差なら、芝の競馬でも、決め手は引けをとらないはず。穴で狙えそうだ。

◆日曜中山8R・袖ケ浦特別(1000万下)
・タマニューホープ
 今週はウッドチップで65秒9-37秒2、内めを回ったとはいえ、単走でも楽々と好時計をマーク。鞍上のゴーサインさえあれば、まだまだ時計短縮が可能な勢いで、鋭さ満点の走りを見せてきた。張ち切れんばかりの体つきに、ピカピカの毛づやと、7歳馬とは思えないほど、状態の良さが目立っている。前走は逃げ馬が後続を離して1着、完全に前残りの展開で、5着とはいえ良く詰めている内容。少し時計がかかってきた今の中山コースは大歓迎、人気的な妙味も大きく、狙い撃ちする。

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