スマートフォン版へ

週刊サラブレッドレーシングポスト

  • 2003年06月24日(火) 16時39分
  • 0
 6月22日(日曜日)にシャティンで行われた開催をもって終了した香港の2002/2003年の年度表彰が発表され、年度代表馬に豪州産の5歳セン馬グランドディライトが選出された。

 02/03シーズンのグランドディライトは、11戦6勝。シーズン後半に、ボウヒニア・スプリント・トロフィー(香港G1)、センチュリー・スプリント・トロフィー(香港G1)、チェアマンズ・スプリント・プライズ(香港G1)を3連勝。史上2頭目のチャンピオン・スプリント・シリーズ完全制覇を達成した功績が評価された。

 グランドディライトは、4歳前半まで故国オーストラリアで走り、1マイルのG1エミレイツSを制覇。大きな期待を背負っての香港移籍だったが、4歳後半から5歳前半にかけては成績が上がらず、昨年12月の香港マイルでも11着と大敗していた。

 ところが年が明けて、陣営が試みに短距離を使ってみたところ大変身。一気に年度代表馬のタイトルを手中にするところまで登り詰めた。

 グランドディライトは、同時にチャンピオン・スプリンターのタイトルも獲得。一方、暮れの香港C(国際G1)に加え、2400mのチャンピオン&チェイターC(香港G1)を制したプレシジョンが、チャンピオン・ミドル・ディスタンスとチャンピオン・ステイヤーをダブル受賞。香港マイル(国際G1)2着馬で、この他香港G1を2つ獲得したエレクトロニックユニコーンが、チャンピオン・マイラーと、ファン投票で決定される『モースト・ポピュラー・ホース』の2部門を受賞している。


 リーディング・トレーナーは、グランドディライト、エレクトロニックユニコーンと、チャンピオン2頭を管理下に置くジョン・サイズ調教師。勝ち鞍67勝は、89/90年シーズンにブライアン・カン師が樹立した63勝を破る、香港における歴代年間最多勝記録となった。またサイズ師の年間収得賞金額8174万香港ドルも、01/02シーズンにアイヴァン・アラン師が作った7235万香港ドルを破る、年間賞金獲得額のレコードとなった。

 リーディング・ジョッキーは、年間88勝を挙げたダグラス・ホワイトだった。

 香港の来シーズン(03/04年シーズン)は、8月31日(日曜日)にシャティンで行われる開催でスタートすることになっている。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング