すでに乗り込み開始、アニメイトバイオの全妹モントボーゲン
【2歳】
●シシャモオージ(牡 栗東・松永昌博 父タイキシャトル、母テンザンストーム)
母テンザンストームは名馬タイキシャトルに初めて土をつけた馬として知られ、最終的には準OPで走った。繁殖牝馬としてはダートで準OPまで出世したメイショウボンハオなどを出している。タイキシャトルとの交配は初年度産駒のテンザンアモーレ以来となる。同馬は芝短距離で2勝を挙げて1000万条件で走るというまずまずの競走馬だった。「タイキシャトル×Storm Cat」は成功しており、少ないサンプルからメイショウボーラー(05年フェブラリーS-GI、03年デイリー杯2歳S-GIIなど重賞5勝)、レッドスパーダ(10年東京新聞杯-GIII)、ツルマルオトメ(04年フェアリーS-GIII・5着)などが出ている。本馬はこのパターン。牡に出たのでマイルあたりまではこなせるのではないかと思われる。
●サグレス(牝 美浦・奥平雅士 父フジキセキ、母カラベルラティーナ)
母カラベルラティーナは現役時代にダート短距離で3勝。叔母にヒカルアマランサス(10年ヴィクトリアマイル-GI・2着)がいる。母方に入るDeputy Ministerと父フジキセキは相性がよく、この組み合わせからカネヒキリ(ダートG1を7勝)、ミラクルレジェンド(13年エンプレス盃-GII、10年クイーン賞-GIII、12年マリーンC-GIII)、デグラーティア(08年小倉2歳S-GIII)をはじめ多数の活躍馬が出ている。「フジキセキ×クロフネ」はカラフルデイズ(11年関東オークス-GII)と同じ。マイル以下のダートで堅実に活躍しそうだ。
●スズカポルシェ(牡 美浦・伊藤圭三 父スズカフェニックス、母ホワイトカーニバル)
母ホワイトカーニバルはフェアリーS(GIII)を勝つなど重賞で上位入線を繰り返した。2代母イエローブルームは報知杯4歳牝馬特別(GII)で2着。代々いいものを伝えている。母の繁殖成績も悪くなく、半姉サンビスタ(父スズカマンボ)は現在8戦3勝で準OPまで出世し、障害入りしている半兄スズカホープ(父スズカマンボ)も最高で準OPまで到達している。父スズカフェニックスはサンデー系のスピード馬で、現役時代に高松宮記念(GI)など3つの重賞を制覇。初年度産駒の現3歳世代からスプリンターズS(GII)3着のマイネルホウオウを出している。芝・ダート兼用のマイラーだろう。
●タマモマズルカ(牡 美浦・伊藤圭三 父ブライアンズタム、母チャームダンス)
母チャームダンスはアフリートとNijinskyのニックスを持ち、現役時代にダートで準OPまで出世した。これにブライアンズタイムを掛けて誕生したのが本馬。ブライアンズタイムとMr.Prospectorは相性がよく、さらにNijinskyを近い世代に持つ馬にはバーディバーディがいる。パワーとスピードを兼ね備えており、ダートの上級クラスまで行けそうだ。
●モントボーゲン(牝 美浦・牧光二 父ゼンノロブロイ、母レーゲンボーゲン)
全姉アニメイトバイオはローズS(GII)を勝ち、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)でも2着となった実力馬。半姉ホーマンフリップ(父フジキセキ)はファンタジーS(GIII)2着馬。フレンチデピュティは母の父として優れており、なおかつ2代母レインボーファストはセキテイリュウオー(重賞2勝、天皇賞・秋2着)の半妹で、ヨーロッパ血脈を豊富に含んでいるのでゼンノロブロイと合うのだろう。近親に多くの活躍馬がおり活気のあるファミリーだ。すでに4月6日から美浦の坂路で乗り込んでおり、6月の東京デビューを目指している。姉同様の活躍を期待したい。