【栗東トラックマン情報】
◆日曜東京11R・ヴィクトリアマイル(GI)
・オールザットジャズ
前走福島牝馬Sは最終追い切りの内容が良かったとはいえ、強いレースぶりでの同レース連覇。舞台設定も良いのだろうが、この時期になって体調を上げてくるということもあるのだろう。最終追い切りには岩田康誠騎手が跨ってのCWコースでの3頭併せ。最後方から追走する形になって、直線はデニムアンドルビーとの追い比べ。かなり内を回っていたということ、また、デニムアンドルビーの仕掛けが遅れたことで、先着してのゴール。前走時よりも時計が速く、昨年のヴィクトリアMの最終追い切りよりも速い。昨年よりも調教内容を強化した形で、出走することになりそうだ。
・ジョワドヴィーヴル
長期休養明けを2走して、この中間はノーザンFしがらきへ放牧。4月12日に帰厩してから、順調に調教を進めており、最終追い切りはいつもと同じ、CWコースで行われた。非常に時計の出やすい馬場状態だったこともあり、この馬本来のバネの利いたフットワークで走りに雰囲気が戻ってきた。時計が遅いだけに、過大評価はできないが、動き自体は本当に良化している。ただ、気になるのは長期休養明けから3走目になるが、これまで一度も中間の追い切り含めて、併せ馬がない。そのあたりの影響が大舞台で出ないかどうかといったところ。
・ドナウブルー
2013年の2走はいずれも10着。マイルCSでの好走を考えれば、ありえない着順だが、これが牝馬と言ってしまえばそれまで。前走は10着といっても、勝ち馬からは0.5秒差なので非観するないではないかも知れない。最終追い切りは坂路でウインラーニッドに先行して先着。動きは機敏で、良く見える内容だったが、昨年のヴィクトリアM2着時は1週前追い切りで先着し、最終追い切りは単走。それが今回は1週前追い切りで遅れ、最終追いも併せ馬。この過程から、いつもと違うドナウブルーという感覚を持った方がよいのではないだろうか。
◆土曜東京11R・京王杯SC(GII)
・サダムパテック
昨年は東京新聞杯から京王杯SCというローテーションで制覇。今年は香港マイルからになるので、少し間隔が空いている。その分というわけではないのだろうが、4月5日にはノーザンFしがらきから帰厩して、調整を進めていた。最終追い切りは坂路で単走。武豊騎手が跨ったが、この馬らしい、4F51.8秒と速い時計をマークしつつ、ラストまでしっかりとした走り。もともと休み明けには強いタイプだが、今回も自分の力を出し切れる状態にあるだろう。
・ダイワマッジョーレ
前走後はグリーンウッドへ放牧に出されて、帰厩したのが4月20日。最終追い切りを含めて、坂路で3本という追い切り本数はやや少ない印象もあるが、もともと本数の多くないタイプだけに、これで十分。最終追い切りは坂路でレックスパレードを追走する形だったが、動きとしては、スパッと切れる脚がないという印象。もともと追い切りで動くタイプではないだけに、4F54.0秒という時計も、動きもこんなものかも知れないが、このあたりがレースでも2着が続いているような気がする。
【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京11R・ヴィクトリアマイル(GI)
・アイムユアーズ
前走阪神牝馬S10着は休み明け・内枠・降雨による大敗で納得済み。今回中4週のレース間隔となるが、中間計4本の追い切りを消化して乗り込み量は十分。特に2日の1週前追いで5F68秒5-3F39秒0-1F12秒9を余力の脚どりで2-7。この時に跨った戸崎Jも手応えを感じた好内容。そのため9日の最終追い切りは少し押さえぎみだったが、馬場の大外を回ってスピード感十分の走りで6F83秒9-3F38秒6-1F12秒9をマーク。道中は折り合いがつき、自分のペースで余力を残しながらこのタイムが出るだけに、今回は前走時とは一変したデキになっている。スピードとスタミナ兼備型が有利な東京1600戦はベスト条件のはず。好位追走で立ち回る競馬ができれば大駆けのチャンス。
・イチオクノホシ
前走の阪神牝馬Sは、ハナズゴールをマークしての位置どり。直線ハナズゴールが伸びあぐねたため追出すタイミングが遅れ、クビ届かず2着。格上挑戦とは思えない優秀な内容。今回は久々に直前ポリトラックでの追い切り。4Fから未勝利馬グランパドゥシャを1秒4追走。ゴール1F手前で抜群の手ごたえで追い抜き最後は軽く追って突き放した。稽古駆けがタイム48秒8-上がり36秒0は当然でも、さらに馬体に幅が出てパワーアップ。生涯最高のデキで一発の魅力。
◆日曜東京12R・BSイレブン賞(1000万下)
・メイスンキャプテン
今週はウッドチップで83秒4-68秒6-39秒7、クレバーユニバースを2馬身追走して、1馬身遅れでゴールイン。普通の馬なら大した動きでないが、稽古はあまり動かないこの馬にしては、最後まで脚どり乱れずに力強い走りを披露。前走後、ひと息入れてのリフレッシュ効果が大きく、いつもは持て余しぎみの体をスッキリと見せている。今までは展開の助けが必要だったが、これだけ状態が良さそうなのは久しぶり。自慢の末脚をパワーアップ、人気的な妙味もあり、狙い撃ちする。
◆日曜新潟12R・三条特別(500万下)
・ステップアヘッド
今回は距離を短縮して特別への参戦。中1週で使い込まれていても、水曜に西村騎手が手綱をとって、単走で87秒6-70秒9-55秒2-40秒4(強めに)をマークと、疲れどころか、さらに調子を上げているようにも映る。スローからの瞬発力勝負では少し分が悪いため、前半がそれなりに流れる1800メートルは、展開(脚質)面を考えればプラスに作用する可能性が大。レース上がりが38秒台の決着なら、一気の差し切りも可能だろう。実績どおりの新潟巧者で、稽古も左回りの方が断然スムーズ。ここはアッサリがある。
◆土曜東京10R・秩父特別(1000万下)
・ディオベルタ
太めというよりも細くなることが心配なタイプだが、この中間は、その点の不安もなく、乗り込み入念。先週はゴール前追われてキレのある動きを見せたし、今週も3頭併せの内で、好気合で先着。動きの良さが目立ち、力を出せるデキと思える。キャリアが浅く、まだ500万を勝ったばかりだが、新馬戦でヴィルシーナと差のない競馬をしたように、上でも通用する能力の持ち主。力負けはない。