【栗東トラックマン情報】
◆日曜東京11R・オークス(GI)
・クロフネサプライズ
前走桜花賞の最終追い切りには酒井学騎手(レースは武豊騎手)が跨って、4F54.4秒。今週よりも馬場の悪い状態だったこともあり、この馬として決して遅くない追い切り時計だった。
今回は武豊騎手が跨って、坂路での単走。テンから飛ばしたこともあり、4F51.4秒をマーク。自己ベストを更新する数字だが、これだけ前向きに、そして真面目に走っている姿を見ると、どうしても距離への不安を抱いてしまう。自分のペースで飛ばした時の強みはあるものの、あとは距離との兼ね合いということになりそうだ。
・ローブティサージュ
前走桜花賞は12キロの馬体重減があったものの、5着と掲示板は確保しており、それなりのレース内容だったと判断した方がよい。
馬体が減っていたということもあり、この中間はノーザンFしがらきへ短期放牧。4月30日に栗東へ戻ってきているが、追い切り本数が2本というのはやや少ない。また、最終追い切りはオツウとの併せ馬だったが、手応えは完全に相手が優勢。もともと追い切りでは動くタイプだけに、やや気になる最終追い切りとなった。
・プリンセスジャック
桜花賞時は1週前追い切りをCWで行って、速い時計を出し、最終追い切りは坂路で馬なりで時計は遅め。どちらも福永祐一騎手が跨っての追い切りだったが、今回も全く同じパターンで調整されている。
1週前追い切りは、CWコースの7Fから時計になるような数字の速い追い切りをこなし、最終追い切りは坂路で単走。4F55.4秒は遅い時計だが、ジョッキーの手は全く動かない状態だっただけに、本当の馬なり。追い切りパターンとして、前走時と何も変わっていないということは高く評価したい。
◆土曜京都11R・平安S(GIII)
・ニホンピロアワーズ
前走は59キロ、休養明けと厳しい条件が揃っていたにも関わらず、強気のレースぶりで2着。あらためて、GIホースの力を見せる内容となった。
今回も59キロと斤量的には厳しい条件になるが、ひと叩きされたことによる良化は期待できるはず。1週前追い切りではCWで速い時計をマークしており、調教内容からの仕上がりは決して悪くない。ただ気になるのは、最終追い切りをDPで行ったこと。前走、2走前はCWコースで追われており、ジョッキーも跨っていない。この変化は少し気になるので、レース結果に悪影響を及ぼさなければといったところ。
・ハタノヴァンクール
やや成績が下降していた昨秋と違って、東京大賞典をきっかけに、以前のハタノヴァンクールが戻ってきたという印象。最終追い切りでは、あまり動かないタイプだったが、結果的にラスト1F13秒後半を要するような時はあまり状態が良くなかったのかも知れない。
今回は坂路4F52.9-1F12.3秒。前走時と比較しても、随分と時計が出ているし、頭の高い走りとはいえ、追われてからもしっかり伸びていた。1週前追い切りでは、CWコースでの併せ馬をきちんと先着しており、抜かりのない仕上げで出走することができそうだ。
【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京11R・オークス(GI)
・アユサン
最終追い切りは16日(木曜)に南ウッドに入り、古馬2頭を6Fから追い駆ける形から、直線で進路を内に取り、G前だけ丸山Jが強めに追って2馬身先着。6F85秒3-3F38秒3-1F12秒8で時計は平凡だったが、すでに先週がハードな内容から、速い時計をマークしていることを考えると、これで十分。むしろ牝馬が直前調教を木曜追いでキチッと追えること自体が珍しく、動き・馬体を見る限り桜花賞時と同様の好状態にあることは確か。元来が右回りより左回りの方が走りがスムーズで、東京コースも好相性。又ディープインパクトから考えれば距離面の心配は少ない。折り合いをつけ、ロスの少ない競馬・好位追走で立ち回れる競馬ができれば春のGI連勝の可能性がより高くなりそうだ。
・サクラプレジール
元々稽古駆けする馬とはいえ、チャーリーブレイヴが一杯に追うのに対し、こちらは余裕十分の手応え。3馬身ほど先行して49秒台の好時計をマークと、文句なしの動きを見せた。1週前にコースで追った効果で重さも皆無。万全の態勢で出走できそうだ。桜花賞を捨てて、ここ1本に絞ったローテーションも、牝馬だけに好感が持てる。トライアルを使ってきた馬にはない、フレッシュさを買った。
◆日曜東京9R・テレ玉杯(1000万下)
・ロンギングダンサー
前走の500万下。毎回終いセーブしたうえ直前も終い重視の調教でもの足りなさを感じたが、後方から4角でジワッと押し上げて直線まとめて差し切る。ひとクラス違った内容を見せての圧勝。この中間ひと息入れたが、ハードな日程で入念に調教を積まれ、直前の追い切りでは初めて終いビシっと追い5F65秒5-上がり36秒1。そして最後の1Fでは鋭く弾けて11秒6を計示。これだけハードに追えるのは馬体充実の証。昇級戦でも秘める能力は上位。
◆日曜新潟10R・荒川峡特別(500万下)
・コスモユウチャン
順調に使い込めるようになって、成績の方もすっかりと安定。今は具合が良いことは確かだが、力を大幅につけていることも間違いない。水曜の追い切りは、単走で5ハロンから。直線重点に気合を入れて、66秒6-51秒7-38秒0を意欲的にマーク。追えば追うだけ伸びそうな感じだった。以前から右回りでは少しモタれる癖がある馬なので、新潟の左回りは大きなプラス。好位ですんなり折り合って、直線力強く抜け出せる。
◆土曜東京10R・秋川特別(1000万下)
・トシザグレイト
間隔にしては1本追い不足と思えた前走も、鋭い末脚を見せて2着。好走の反動もなく、元気な姿を見せている。今週はウッドチップで69秒7-39秒4、軽く流した感じで楽々とこの時計をマーク。間隔があいた前走とは違い、気合を表に出すようになり、馬体の張りも変わってきた。前走より状態は確実にアップ、自信を持って脚を貯められる東京コースで、今回も勝ち負けの競馬になる。