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日本ダービー、目黒記念など追い切り診断

  • 2013年05月23日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜東京10R・日本ダービー(GI)
・タマモベストプレイ
 距離が長いと思われていた皐月賞は5着。更に距離が延びる今回は、不安材料もあるが、6戦して掲示板を外していないという堅実な成績は魅力。
 そんな堅実な走りを支えていたのは、調子の良さ。最終追い切りでは、常に機敏な動きを見せていたが、今回はやや物足りない走り。俊敏な脚捌きと重心の低さが特徴的な馬だが、今回はやや頭の高い走り。常に全力で走るタイプなので、適度にレース間隔が空いているとはいえ、使われ続けての勤続疲労が心配になってくる。

・テイエムイナズマ
 CWコースでしっかりと追い切られた前走皐月賞は6着。この中間も入念すぎるくらいに坂路とCWでの追い切りを重ねており、最終追い切りもCWコースで幸英明騎手が跨ってのハードな内容。
 ノアオーカンを追走して、最後は大差で先着。時計は6F81.0秒と前走と同じような内容だったが、前走からの疲労を感じさせないあたり、この馬のタフさを感じる。東京競馬場での実績はないが、状態の良さなら、強調する点は多くありそうだ。

・メイケイペガスター
 前走皐月賞時は最終追い切りが、坂路4F61.9-1F13.7秒と、通常でもありえないくらいの遅い時計。レース結果は後方から進めて9着だったが、共同通信杯1着時にはしっかりと追い切られて結果が出ているのだから、やはり前走は最終追い切りを敗因に挙げるべきだろう。
 今回は1週前に藤田伸二騎手が跨り、今週は調教助手が跨って併せ馬。前走のようなことはなく、しっかりと時計を出して、6F80.4秒。この数字は共同通信杯時とほぼ同じ。今回の追い切り内容なら、持っている能力をしっかり発揮できる状態にあると考えてよい。

◆日曜東京12R・目黒記念(GII)
・アドマイヤラクティ
 中3週で東京競馬場というのは、2走前ダイヤモンドS1着時と全く同じ。違うのは、GIを使ってからというローテーション背景なので、そのあたりが追い切り内容にも微妙に表れている。
 2週続けて、CW6F80秒切りだった2走前と比較すると、今回は追い切り時計が遅くなっている。追い切り本数は大きく変化していないので、疲労というよりはオーバーワークを避けた印象があるが、追い切り時計を軽くすると、勝ち切れなかったのが、金鯱賞やAJCCだっただけに、そのあたりは不安材料として挙げておきたい。

・デスペラード
 前走天皇賞春は出遅れたこともあり、自分の競馬に徹して9着。少し物足りない内容になったが、中3週のここで巻き返しを狙っている。
 ただ、中間の調整具合を見ていると、前走の疲労が残っているのかなという感じ。追い切りは2本で、その内容はいずれも軽い。最終追い切りもDP6F89.2-5F71.9-4F55.9-3F41.3-1F12.6秒とかなりセーブされており、勝った万葉S1着時の最終追い切りと比較すると、6Fで9秒以上遅い時計。これでは、前走より状態が良いとは判断できない。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京10R・日本ダービー(GI)
・ロゴタイプ
 1週前追いの15日が今までになく強めの内容、速い調教タイムをマークしているせいか、22日の最終追い切りは南ウッドに入り単走追い。5Fから少しペースを上げ、あとは直線まで折り合いに専念。そしてラスト1Fは巧くスピードに乗った走りを見せ、余力を残してゴールイン。5F69秒4-3F39秒9-1F12秒7は目立つ時計ではないが、ラスト1Fの走りは重心が沈みさすがの迫力。毛づや抜群・馬体のハリも十分。落ち着き具合いから気性の成長も大きく、さすがに目下4連勝の勢いを感じさせる調教内容だった。東京コースは1戦1勝・距離2400も折り合い面で心配がないだけに克服可。ここは力の違いを見せつけ一気に突き抜ける。

◆日曜東京11R・ワカタカC(1000万下)
・リックムファサ
 7カ月ぶりの実戦だった前走は、やや急仕上げ感の残る調整。さらに競馬は行った行ったの決着、不向きな流れを差して3着と、地力の高さをアピールしてきた。反動はなく、順調に追い切りを消化。今週はポリトラックで67秒2-39秒0、時計自体は前走時と大きく違わないが、変わってきたのは直線の伸び脚。単走でも最後まで集中力を切らすことなく、一直線に伸びて12秒1。反応の鈍かった前走とは、反応・動きともに一変してきた。1400以下では(2322)、着外2戦も4、5着。鞍上は引き続き戸崎騎手と、条件・状態ともに整い、勝ち負けの競馬になる。

・シンキングマシーン
 体型的に太く見えるタイプだが、気温の上昇と共に馬体が絞れ、気合のりも良化。前走好走の反動どころか、更に状態面が良化している。今週は3歳のダイキチサブロウを1秒半ほど追走して、終い追われるとアッサリ突き放した。迫力満点の伸び脚で動きは文句なし。2戦して1勝2着1回と、東京の千四ダートは最も得意なコース。今回は勝機十分だ。

・カフェラビリンス
 前走の1000万下。速い流れを中団からと理想の競馬。直線は勝ち馬と併せ馬の形で伸びクビ差負けしたが走破タイム1分23秒9は優秀。今回は攻め強化してる3歳500万のシーユーアラウンドを5Fから3馬身ほど追走。そして前走終いモタついて69秒4とはガラリ一変して、押さえ切れない手ごたえで67秒0-上がり38秒2。気迫の凄さは上昇度の高さをアピールするもの。必勝態勢だ。

◆土曜京都8R・京都HJ(GII)
・タニノハービービー
 未勝利を勝ち上がったばかりで挑戦した春の中山グランドジャンプ。飛越はほぼパーフェクトにまとめ、ラストもしっかり伸びて4着は大健闘。勝ち馬からは差があったが、まだ完成途上といえる4歳馬であることを考えると、これは大きく評価しなければいけない一戦。障害馬としてのポテンシャルの高さを、遺憾なく発揮して見せた。その後も順調に乗り込み、直前は水曜に追って69秒8-53秒8-39秒7を元気よくマーク(一杯)。初コースを気にする神経質なタイプではなく、京都でも十分に力を発揮できるはず。主戦の高野和騎手に戻る今回は、さらなる前進を期待したい。

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