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安田師期待のフジキセキ近親、サトノバリアントがデビュー

  • 2013年05月27日(月) 18時00分
【栗東】
◆サトノバリアント(牡、父キングカメハメハ、母ミルフィオリ、栗東・安田隆行厩舎)
安田師期待のサトノバリアント

安田師期待のサトノバリアント

 半兄に芝で4勝を挙げているミルドリーム、おじにフジキセキがいる良血で、2012年セレクトセール2歳では、9200万円で落札されている。セール翌週に安田隆行調教師が「本当にいい馬なんですよ」と興奮気味にコメントした期待馬でもある。

 栗東へ入厩してから、順調に調教が進み、4月26日にゲート試験に合格。5月に入ってから、坂路で本格的な追い切り時計を出し、5月22日には、レースで騎乗予定の岩田康誠騎手が跨って、坂路での追い切り。新馬マダムリシェスと併せて、4F53.8〜1F13.6秒、ゴールでは少し遅れるような感じだった。

 動きについて「まだまだ非力なところがあって、坂路では動き切れていない感じですね。来週はCWコースで追い切ります」と同師。6月1日(土)阪神芝1600mでのデビューを予定。

 なお、マダムリシェスは6月2日(日)阪神芝1200mを松山弘平騎手でデビューする予定となっている。

◆ラインハート(牝、父ステイゴールド、母チェルカ、栗東・須貝尚介厩舎)
動きが良化しているラインハート

動きが良化しているラインハート

 今年の栗東は2歳馬の入厩が全体的に遅くなっていたが、そんな中、比較的早い、4月12日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩したのが、この馬。

 入厩当初は頼りない面もあったが、坂路でのキャンターを重ねるうちに、しっかりと歩けるようになり、次第に環境にも慣れてきたという感じ。5月15日、5月22日と、坂路で新馬レッドリヴェールと併せて、手応えがやや見劣っているという印象を受けたが、その動きも徐々に良化している。「素直な気性ですし、楽しみにしています」と須貝尚介調教師。デビュー戦は6月1日(土)阪神芝1600mをC.ウィリアムズ騎手で予定している。

◆ダンスールクレール(牡、父ブラックタイド、母スーパーバレリーナ、栗東・松永昌博厩舎)
ウインバリアシオンの半弟ダンスールクレール

ウインバリアシオンの半弟ダンスールクレール

 同厩舎で管理され、半兄に2011年青葉賞を勝ち、日本ダービー2着、菊花賞2着になったウインバリアシオンがいる血統。ただ「体型的に長い距離が向いていた兄よりも、マイルから中距離くらいが良さそう」と松永昌博調教師はコメント。

 5月16日の坂路では武豊騎手が跨って、4F55.9秒だったが、動きがやや緩慢な印象。5月22日の坂路でも、4F56.4秒と全体的な時計、ラスト1Fの伸びともにひと息。予定では、6月1日(土)阪神芝1600mのデビューということになっているが「まだまだ馬が良くなる途上なのかも知れません。来週の追い切りで様子を見て、デビューを決めたいと思います」と同師。

◆タガノハヤテ(牡、父ゴールドアリュール、母アイチャンルック、栗東・五十嵐忠男厩舎)
ダッシュ力もまずまずのタガノハヤテ

ダッシュ力もまずまずのタガノハヤテ

 きょうだいに目立った活躍馬はいないが、祖母に1990年エリザベス女王杯2着のトウショウアイがいる血統。栗東へは4月20日に入厩している。

 5月3日にゲート試験を受けて、即合格。入ること、出ることもともにスムーズで、ダッシュ力もまずまず。5月23日には、CWコースでマイネルハルカゼと併せて、追走遅れ。ただ、そのマイネルハルカゼは先週の3歳500万下を快勝しており、遅れたとはいえ、その追い切り内容は高く評価できる。ちなみに、時計は6F85.3〜1F12.2秒。なお、デビューは6月2日(日)東京芝1600mを福永祐一騎手で予定している。

【美浦】
◆イスラボニータ(牡、父フジキセキ、母イスラコジーン、美浦・栗田博憲厩舎)
 母は米2勝。一族に目立つ活躍馬こそいないが、5月22日に坂路で4F51.0−37.0−11.8の好時計をマークするなど気配の良さが目につく。「素直な気性で入厩後も順調に乗れているし、ひと追いごとに良くなっている。フットワークがいいし、動きにも及第点を与えられると思います」と栗田博憲調教師。6月2日、東京の芝1600mを蛯名正義騎手で予定している。

◆ホトトヤエ(牝、父サクラバクシンオー、母タイキジャンヌ、美浦・矢野英一厩舎)
 母はデビュー戦を8馬身差で圧勝。おじにアドマイヤコジーンがおり、父母系の両方からスピードとパワーを受け継いでいる。4月末から坂路で時計を出し始め、早くから新馬戦の開幕週に目標を定めてきた。先週の5月22日には初めてウッドチップコースで追われ、順調な仕上がりを見せている。「キャンターの走りが大きいし、なおかつスピード感もある。いろいろと教え込んでいる段階だけど、坂路では楽に動けているからね。初戦から楽しみ」と矢野英一調教師。6月1日、東京の芝1400mを蛯名正義騎手で予定している。

◆モントボーゲン(牝、父ゼンノロブロイ、母レーゲンボーゲン、美浦・牧光二厩舎)
 4歳上の全姉アニメイトバイオはローズSの勝ち馬。阪神JF2着や秋華賞2着など牝馬のGI路線でも活躍した。3歳上の半姉ホーマンフリップ、1歳上の全兄ドラゴンレジェンドも新馬勝ちを飾っており、兄姉は早い時期から結果を出している。4月中にゲート試験を受け、こちらも早くから東京デビューを目標に乗り込まれてきた。「そんなに上とは似ていないけど、意外と心肺機能が良さそう。牝馬にしてはタフだし、だいぶ気持ちの面もピリッとしてきた。すごく順調に来ています」と牧光二調教師。6月2日、東京の芝1600mをクレイグ・ウィリアムズ騎手で予定している。

 牧厩舎からはドリスバローズ(牝、父ハーツクライ、母ダイイチボタン)もスタンバイ。こちらは前日の6月1日、東京の芝1400mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆レッドラウディー(牡、父マンハッタンカフェ、母スタイルリスティック、美浦・国枝栄厩舎)
 おじに2011年の英GI・キングジョージを制したナサニエルがいる母系はパワフル。先週の5月22日に坂路で4F50.3−37.0−12.8の好時計を出し、この時期にしては抜群の動きを見せた。青鹿毛の好馬体も見栄えがする。「そこまで速い時計を出すつもりはなかったけど、思ってたいた以上に動いたからね。気性も前向きでスピードがありそうだし、いいモノを持っているんじゃないかな」と国枝栄調教師。6月1日、東京の芝1400mを横山典弘騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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