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マルカシェンク、ザレマの4分の3弟ガリバルディ

  • 2013年06月12日(水) 12時00分
●アラマサクロフネ(牝 美浦・高橋裕 父クロフネ、母サイレンスマンボウ)
 アラフネ(現OP)の全妹で、アラマサローズ(父スターリングローズ/準OP)の半妹でもある。「クロフネ×サンデーサイレンス+Mr.Prospector+La Troienne血脈」という、フサイチリシャール(05年朝日杯フューチュリティSなど重賞3勝)やブラボーデイジー(10年エンプレス杯-Jpn2、09年福島記念-GIII)を出して成功している配合パターン。2代母の父Kingmamboの底力が利いているのか母サイレンスマンボウの子はコンスタントに上級クラスに出世している。姉と同じく期待できそうだ。

●アルマシェダル(牝 美浦・矢野英一 父フジキセキ、母ティリオブストラッフォード)
 メイショウエイシ(準OP)、タマモコンチェルト(1000万下)、ベルシャルル(ラベンダー賞-OP・2着)の半妹。母ティリオブストラッフォードは母の父として定評があるDeputy Ministerの娘なので、コンスタントに良駒を送り出している。本馬の父フジキセキとDeputy Ministerはニックスの関係にあり、この組み合わせからカネヒキリ(ダートG1を7勝)、ミラクルレジェンド(13年エンプレス盃-GII、10年クイーン賞-GIII、12年マリーンC-GIII)、デグラーティア(08年小倉2歳S-GIII)をはじめ多数の活躍馬が出ている。Intentionallyのクロスが生じるので仕上がりが早く、新馬戦にも強い。いかにもPOGに向いたタイプだ。芝・ダート兼用のスプリンター〜マイラー。

●ガリバルディ(牡 栗東・藤原英昭 父ディープインパクト、母シェンク)
 4分の3兄にマルカシェンク(父サンデーサイレンス/05年デイリー杯2歳S-GII、05年関屋記念-GIII)、4分の3姉にザレマ(父ダンスインザダーク/09年京成杯オータムH-GIII)がいる良血。全兄トーセンシーザーは6戦未勝利に終わったが、配合的にこれといって悪いところはなく、馬体と気性に問題がなければ普通に走ってくるのではないかと思われる。母方はアメリカ血統で構成されているので仕上がりの早いスピードタイプで、1600〜1800mあたりで本領を発揮する。新馬戦から勝ち負けになるはず。

●タイキグランツ(牡 美浦・大竹正博 父ヨハネスブルグ、母タイキトゥインクル)
 半兄ヒットジャポット(父フジキセキ)は東京新聞杯(GIII)と富士S(GIII)で3着、半姉タイキソレイユ(父フジキセキ)は準OP馬。母タイキトゥインクルはMy Dear Girl≒Treasure Chest 4×5という全きょうだいクロスが利いているのか繁殖牝馬として見どころがある。父ヨハネスブルグは2歳時に愛仏英米のG1を制し、欧・米双方の2歳チャンピオンに輝いた早熟の名馬。種牡馬としても2歳戦に強く、とくに新馬戦の成績は圧倒的(連対率53%)。今年の新種牡馬のなかでも2歳戦をリードする可能性を秘めた馬だ。母は「リアルシャダイ×Darshaan」と十分なスタミナと底力を秘めているので、父ヨハネスブルグのスピードをしっかり受け止めることができるだろう。芝向きのマイラー。

●レッドオーラム(牝 栗東・橋口弘次郎 父ダイワメジャー、母タッチフォーゴールド)
 タッチミーノット(13年中山金杯-GIII)、タッチザピーク(06年紅梅S-OP)の半妹。2代母DaijinはテストS(米G1)の3着馬で、その全弟にベルモントS(米G1)を勝ったTouch Gold、半兄にカナダ三冠馬With Approvalがいる良血。母方にDeputy Ministerが入るダイワメジャー産駒には、ガイヤースヴェルト(13年毎日杯-GIII・2着)、サンブルエミューズ(13年フェアリーS-GIII・3着)、アミカブルナンバー(準OP)、サンライズメジャー(準OP)などの活躍馬がいる。2歳夏のローカル戦ではとくに強い血統なので、出走してきた場合は忘れずに狙いたい。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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