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宝塚記念など追い切り診断

  • 2013年06月20日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜阪神11R・宝塚記念(GI)
・ジェンティルドンナ
 5月15日にノーザンFしがらきから帰厩し、順調に調教を消化。追い切りは週1本のペースでこなしており、そのリズムが狂っていないということは、至極順調に仕上げられているということだろう。

 最終追い切りは坂路で単走だったが、最初の1F目を14.1秒で入って、次第に加速。理想的なラップを踏み、4F51.8〜3F37.7〜2F24.5〜1F12.3秒。ラチと他馬の窮屈な進路だったが、全く怯むようなところはなく、力強い走りで駆け上がってきた。調整過程、そして馬体の様子などを見ていると、海外遠征帰りとはいえ、気になるような点は全くないと言える。

・ダノンバラード
 前走鳴尾記念は少し間隔が空いたこともあり、調教本数はごく標準。最終追い切りの併せ馬でも同入。それなりの反応の良さは見せていたものの、まだまだ良化途上という印象があった。

 今回は中2週で調教本数も強化。最終追い切りは3頭併せの真ん中だったが、相手2頭が走らなかったこともあり、最後はほとんど単走のようなもの。ゴール前は右手前になっていたが、もたれる感じはなく、しっかりと伸びていた。状態に関しては、申し分ないだろう。

・ローゼンケーニッヒ
 連勝中とはいえ、1000万下での2戦。まだ、1600万下の身ではあるが、2012年神戸新聞杯では、ゴールドシップの5着という実績もあり、本格化してきた今回は、本当に胸を借りるつもりでの、GI挑戦となった。

 最終追い切りには、初コンビを組む、C.ウィリアムズ騎手が跨っての単走追い切り。引っ掛かり癖がある馬だけに、慎重に乗っていた印象があるが、その結果が、坂路4F54.2〜3F41.1〜2F27.6〜1F14.3秒。全体の時計が遅いことはよいとして、ラスト1Fが最も遅くなる、流すような追い切りは決して評価できない。

◆日曜東京11R・パラダイスS(OP)
・ブラボースキー
 オープン入りしてからは、掲示板にも載れないレースが続いているが、東京芝1400mは2戦2勝。早くから、このレースを目標に調整を進められており、この中間の調教本数も入念。

 1週前に坂路4F51.7秒の追い切りを消化したので、今週の最終追い切りは軽め。その時計は坂路4F56.0秒だが、ラスト1Fは12.1秒。前半をゆったり進めた分、後半の伸びに繋がった形だが、あまりにも全体時計が遅い印象。コース相性が抜群であることは間違いないが、この追い切り時計がどのような影響を及ぼすか、あまり過大評価できないというのが正直な印象。

◆日曜阪神10R・尼崎S
・メイショウサミット
 1600万下にクラスが上がってからは、自分の競馬に徹するも僅かに粘り切れないレースが続いた。しかし、前走は速いペースで逃げて、最後まで頑張るレース内容。初めてコンビを組んだ太宰啓介騎手との相性も良かったのだろう。

 今回は中2週だが、調教本数は強化。最終追い切りもいつもと変わりなく、CWで追われており、その動きも上々。これに前走から3キロ軽くなる斤量の恩恵を考えると、今回がオープン入りへの最大のチャンスかも知れない。

【美浦トラックマン情報】
◆土曜東京9R・小金井特別(500万下)
・アルジェンタム
 この東京の連続開催で4回目の出走。多少使い詰めという気もするが、キチンと追い切れて元気一杯の動き。好走の反動もなく、気合がのって好調子をキープしている。前走の勝ち馬は1000万クラスで好走していた馬の降格で、相手が悪かっただけ。勝ち味の遅さというよりも、ツキのなさを感じる2着。最も同馬に適していると思える、東京の2100ダートもラストチャンス。キッチリ決めたい。

◆土曜東京10R・八ヶ岳特別(1000万下)
・エパティック
 降級組が優勢の中で、前走500万の条件戦を勝ったばかりで1000万の特別戦はいかにも苦戦しそうだが、そこはハンデ戦の53キロ・戸崎J・決め手比べの展開を味方にすれば上がり3F33秒台の鬼脚で台頭の可能性十分。前走後中5週レース間隔があいたが、中間は坂路とウッドでの調教を交えて入念に乗り込んでおり、計6本も追い切りを消化している。19日の最終追い切りは3歳未勝利ピュアプロスパーを4馬身追い駆けたためか、1Fは追っつけながら併入に持ち込む内容。5F68秒5〜3F38秒9〜1F13秒0の時計も平凡だったが、乗り手の手綱が動いてからは機敏に反応しており、この内容でも十分に仕上がってくるはず。1800戦は守備範囲の距離。直線で馬群さえ捌ければ一気の差し切りだ。

◆土曜東京12R・3歳上500万下。
・トゥールモンド
 2着以下に4馬身差をつけた前走の東京戦が強い競馬。以前は落ち着きを欠く部分があり、ゲートも安定しなかったが、そうした面が解消するにつれてレースぶりがグングンと良化。乗り手の意のままに、自在に操れるようになってきた。ここは格上げ初戦になるが、ペースが上がる分、より折り合いも楽になるはずで、むしろレースはしやすいはず。まだまだ時計も詰まるはずで、通用可能な下地は十分といえる。中2週あけて、この中間も北馬場と坂路で乗り込み、体調は高値で安定。上がり馬の勢いに期待したい。

◆日曜東京11R・パラダイスS(OP)
・レオアクティブ
 前走の京王杯スプリングC。いつも通り後方からの競馬だが、終始、外から被せられる展開。直線でも前が詰まり仕掛けが遅れる。最後で狭いところを割って伸びたものの脚を余しての4着。寒い時期は稽古でも硬さが目立ったが、暖かくなって動きがガラッと変わり走りに柔らかみ。今回の追い切りは5Fから1600万のルナを1秒3追走して62秒7〜上がり35秒3。さすがにゴール前の手応えは劣ったが、掛かり気味のゴールより精神面での強さを感じさせた。切れ味発揮は東京1400がベスト。

・セイウンジャガーズ
 除外のため、不本意ながら1800の競馬にまわった前2走。それでもメイSは2着を確保、前走のエプソムCは直線で最後まで前が開かず、最後は馬なり入線と全くの参考外の一戦だった。今回はようやくベスト条件の東京1400に出走。無理をしてきたのか、気になる状態だが、今週はポリトラックで67秒2-37秒7。最後まで手綱を押さえたままだったが、ラスト1ハロンを12秒3。追えば弾けることは間違いなし、気合満点の走りに疲れ・反動は一切感じられなかった。貯めたぶんだけ確実に末脚を使える馬、東京コースでは大崩れはなく、巻き返し必至の一戦になる。

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