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函館記念など追い切り診断

  • 2013年07月11日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜福島11R・バーデンバーデンC(OP)
・ツルマルレオン
 予定されていたCBC賞を筋肉痛で回避。その分、追い切りが1本抜けるような形になっているが、全体的な調教量としては、高松宮記念以来でも問題ない本数がこなせている。
 最終追い切りは坂路で単走という形になったが、4F51.6〜1F12.4秒と速い時計をマーク。前走時は最終追い切りの動きが全く良く見えず、12着と惨敗しているだけに、追い切りの動きがレース結果に直結するタイプ。そういう意味では、今回は本来の実力を発揮できる状態にある。あとは、後方からの脚質でどこまで差し込めるかというところ。

◆日曜中京11R・ジュライS(OP)
・スズカセクレターボ
 初めてのオープン挑戦となった前走アハルテケS。相手が強くなったこともあるだろうが、5番人気5着という平凡な結果に終わった。ただ、調教面から見ると、中間に強く追われた追い切りがなかったことが、微妙に響いているという敗因分析もできる。
 その点、今回は6月26日に坂路で一杯に追われて4F52.0秒をマーク。これは3走前、2走前と同じ、中間に強く追われるというスタイル。最終追い切りは時計も地味な内容になっているが、中間の追い切りさえ、しっかりしておけば、特に問題ないと思ってよい。

◆土曜中京11R・関ケ原S(1600万下)
・メイショウナルト
 2歳、3歳春には、クラシック路線に乗るようなレースを使っていたが、その後は全く結果を出すことができず、3走前には直線1000mを使うといった、方向性の定まらないレースが続いていた。ところが、本来使っていた、芝中距離に戻して2連勝。ようやく、素質馬が、本領を発揮してきたというところだろう。
 この中間も調教の本数はしっかりとしており、その点は問題なし。ただ、気になるのは最終追い切り。近2走は時計を出すことを控えめにしていたが、今回は速い時計を出した追い切り。これによって、ここまでの好調のリズムが狂わなければといったところ。

◆日曜中京9R・有松特別(1000万下)
・コアレスドラード
 中京芝2000mは3走して、1勝2着2回。抜群のコース相性を誇るだけに、3ヶ月ぶりのレースというマイナス材料はさほど気にならない。むしろ、中間の追い切り本数はしっかりとしており、仕上がりに関しては問題ないだろう。
 最終追い切りはDPで単走だったが、頭の位置が低く、全身を使うようなフットワークで豪快な動き。時計は6F82.9〜5F67.4〜4F52.9〜3F39.0〜1F12.5秒と目立つ数字ではないが、いい雰囲気でゴール前を駆け抜けた。ただ、問題はこれまで最終追い切りをDPで行って好走した実績がない点。ちなみに、5走前1着時の最終追い切り場所はCW。


【美浦トラックマン情報】
◆日曜福島11R・バーデンバーデンC(OP)
・ケイアイアストン
 10日の南ウッドは走りやすい馬場状態だったためか、通常時より2秒程時計が速く、あまりアテにはならないが、その中で4F51秒1〜3F37秒1〜1F12秒7で鋭い伸び脚を見せつけ、昨秋からの不振続きを吹き飛ばすぐらいデキが上向いていることは確か。レース振りも前走が見せ場十分の5着。暖かくなり体に切れが戻っていること、夏場に強い高齢馬を考えると、昨夏の3着以上を今回は期待できそうだ。その時のハンデ56キロから今回の54キロはいかにも恵まれている。仮柵でBコース使用となる今週も、相変わらず内が走りやすく、終いの伸び脚にも繋がる馬場状態。先行力を十分に生かせば大駆けがあっても良いはずだ。

◆日曜福島9R・南相馬特別(500万下)
・ソルレヴァンテ
 前走は降級しての500万下。外から内4頭分くらい開けての逃げ。マイペースになったが道悪はカラッ下手のため、馬場の良いところを選んで直線でさらに外へ出し渋とく粘って2着。久々で道悪を考えれば地力上位を見せた内容。この中間は順調に乗られ、直前の追い切りはウッドコースの大外を回って5F68秒6〜上がり39秒0。低い重心でキッチリ折り合いスピード感満点。叩かれて集中力も一変。馬場さえ悪くならなければ圧勝まで。

◆日曜福島10R・鶴ケ城特別(1000万下)
・アルベルティ
 多少間隔が開いたが、乗り込み量が豊富で太め感は全くなし。今週も軽く追った程度で力強い伸び脚。状態面の不安は全くなさそうだ。久々に馬券圏外になった前走も、0.4秒という僅差で、抜群の安定感。勝ち味に遅い嫌いはあるが、このクラスは勝てるだけの能力の持ち主。中山のダート千二で好内容が目立つように、右回りの短距離ダートがベスト条件と思える馬。このコースで吹っ切れそうだ。

・サクラインザスカイ
 前走後は降級するここまで待機。6月の半ばに調教を再開して、今週で6本目の時計をマーク。直前はウッドチップで67秒3-36秒5、単走でも最後まで集中力を切らさず、鋭い伸び脚を披露。絞りきれなかった春とは違い、腹回りもスッキリして、良い頃の雰囲気を取り戻している。1000万条件なら好位をスンナリ取れる馬、状態さえ整えば能力上位。目標の降級戦、1戦で決める。

◆日曜福島12R・3歳上500万下
・カントリースノー
 水曜段階では土曜〜日曜、どちらのダート1700メートルを使うか陣営は迷っていたが、メンバーをじっくりと吟味して、「勝つチャンスの大きい」こちらに出走が決定。少し詰めの甘いところのある馬だが、鞍上に2キロ減の嶋田騎手を配し、またブリンカーを装着したことで、だいぶ前向きさが出てきたような印象がある。1ヶ月に1度のローテーションをキッチリと守っており、体調は高値で安定。ある程度前に行ける器用さのある馬なので、久々の小回り福島もまったく問題はあるまい。

◆土曜福島9R・雄国沼特別(500万下)
・ベルゲンクライ
 格下アウレオーラが相手だったとはいえ、優勢で余裕タップリの手応え。素軽さ満点の動きを見せた。馬体、気合の良さも目立ち、状態面の不安はなさそうだ。前走は前残りの競馬で、最後方に近い位置取り。展開が向かなかったが、それでも0.4秒差と、着順ほど負けておらず、このクラスでも十分通用するところを見せた。今回は、早めに動きたい馬が多く、流れが向きそう。小回りでも差し込める。

・マイネルゴラッソ
 5ヶ月半ぶりの前々走は、調教が2本だけで明らかに追い不足。終い失速しての7着も仕方なし。そして2ヶ月開けた前走も調教量が少なくプラス6キロと太め。しかし、大逃げを打って0.2秒差の4着と粘り、力は見せた。今回は1週前の稽古で6F80秒1〜上がり37秒5を好反応で計時し、さらに直前の追い切りは、めずらしく力の要るウッドで追われ66秒8〜上がり38秒5を抜群の手応えで計時。筋肉が締まり動き一変。今度はスピードの違いの見せ場。

◆土曜福島10R・信夫山特別(1000万下)
・フェデラルホール
 菊花賞8着は条件馬としてはかなり威張れる実績だが、その後の成績は物足りない。ただ今回は降級戦、さらにセーブぎみの調整だった前3走とは違い、この中間は意欲的な内容を消化している。今週はウッドチップで64秒7-37秒6、馬場の外めを回って楽々とこの時計をマーク。勢いに乗っていた昨年の秋に見せていた気合のりも戻ってきた。福島コース2戦2勝も強力な後押し。状態・条件ともに不安材料はなく、勝ち方に注目したい。

・ニシキホマレ
 大逃げを打った前走の東京戦は、勝ち馬からコンマ5秒差の6着。やはり力勝負の広々としたコースだと、最後の1ハロンで少し苦しくなるが、平坦に近い福島の小回り2600メートルなら、粘りが増すことは間違いない。ここが叩き3戦目ということで、もちろん体調もグングンと上昇中(直前の追い切りは68秒6〜52秒9〜39秒0=馬なり)。定量戦ではともかく、軽量で臨めるハンデ戦(53キロ)なら、穴馬以上の評価が必要。再度積極策で一発を狙いたい。

◆土曜中京11R・関ヶ原S(1600万下)
・マイネオーチャード
 適鞍を求めての戦いが続き、どうしても格上のOP挑戦が多くなってしまうが、今回は自己条件・ベストの2000Mだけに好勝負必至。前走マーメイドS5着後はここを目標に坂路中心の乗り込み。4日の1週前追いで4F51秒6〜3F37秒1〜1F11秒6を目一杯に追ってから気配が一変。10日の最終追い切りは手応え十分に、ラスト1Fを抜群の推進力で4F52秒4〜3F37秒6〜1F11秒8をマーク。元来が稽古で動くタイプといえ、2週連続1Fを11秒台で駆け抜けた内容はデキの良さを示すもの。昨秋のエリザベス女王杯4着の実力は一枚抜けており、決め手比べの流れ必至の今回はチャンス到来。

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