スマートフォン版へ

小倉記念、レパードSなど追い切り診断

  • 2013年08月01日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜新潟11R・レパードS(GIII)
・アムールポエジー
 未勝利、500万下、関東オークスの3連勝。今回は中6週と少し間隔が空いたものの、坂路での15-15を含めれば、追い切り本数は十分。なにより、1週前追い切りのCWコースでのパフォーマンスは、連勝中の今の勢いを感じさせる内容。当日のCW6Fの一番時計をマークし、併せ馬でも先着した。1週追い切りの内容がハードだっただけに、最終追い切りはソフト。坂路で単走、しかも乗り手には体重の軽い見習い騎手を起用。馬の行く気を適度に抑えて、4F54.3〜1F12.2秒。ほぼ陣営の意図した追い切りとなった。7月28日に追い切り時計を出さなかったところなど、気になる点もあるが、そのあたりはあまり深く考えなくてよいかも知れない。

・インカンテーション
 左回りの中京競馬場で2勝。しかも前走は1分50秒5という好時計で勝ち上がっているだけに、ここで注目を集めるのも当然。中2週というローテーションだけに、前走後はプール調教でケア、坂路で15-15という調教内容。最終追い切りはDPで行われたが、併せた相手との脚色には歴然とした差があった。そのため、ラスト1Fは流すような形になって、1F13.0秒。DPという馬場を考えれば、遅い時計だが、それは心配無用。前走時よりの最終追い切りの時計が速いので、負荷は掛けられている。

◆日曜小倉11R・小倉記念(GIII)
・エクスペディション
 休養明けの鳴尾記念を2着したものの、前走七夕賞は7着。これに関しては、最終追い切りの内容が軽く、明らかに無理をしない仕上げだったと推測できるだけに、致し方のないところ。それに比べると、今回の最終追い切りは実にハード。浜中俊騎手が跨っているが、ラチ沿いの狭いスペースから、進路を変更して、ステッキを使って加速。ぐんぐんとスピードアップして、その時計は4F50.6秒。前走時との4F時計の差は4.1秒で、今回が速い。これだけ明確な追い切りの違いがあれば、連覇する可能性も十分だろう。

・ダコール
 前走七夕賞へ向けた最終追い切りでいつも以上に、速い2F時計をマークし、体調の良さをアピールしていたが、雨馬場と苦しい展開に5着が精一杯。重賞ではなかなか運が向いてこない。今回の最終追い切りも前走時同様、ラスト2Fの時計が速く、前走と変わりなく順調。週末の天気予報だと、雨が降る心配はなさそうで、時計の速い小倉芝はこの馬にとって、なによりのアドバンテージ。ちなみに中3週で追い切り2本はこの馬のいつものパターンなので、全く心配することはない。

・マックスドリーム
 休み明けの前走七夕賞は、調教量も決して多くなく、この馬の特徴である、捲る競馬も難しいのではないかと思ったが、勝負どころから動く、2走前と同じ競馬。最後は踏ん張り切れなかったが、小回りで捲る形が板についてきた。ひと叩きされた今回は明らかに良化気配。最終追い切りでは、自己ベストを0.4秒更新する、坂路4F51.0秒をマークしているが、その動きにはまだまだ余力があった。5走前、4走前と同じように調教本数も多くなっており、重賞制覇のチャンスも十分にある。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜新潟11R・レパードS(GIII)
・ジェベルムーサ
 前走彦星賞快勝後は坂路とウッドコースを交えてタップリと乗り込んだ。その追い切りの本数は中3週のレース間隔としては異例とも言える計5本の追い切りを消化。31日の最終追いも500万ローレルクラウドを5F標で1秒6追走から、ラスト1F追い勝って逆に0.3秒先着という好内容。5F65秒9〜3F36秒9〜1F12秒8の時計も、ウッドコース追いとしてはかなり優秀で、さらに状態が上向いていることも確か。超大型馬・スタート下手・追込一気の脚質を考えると、小回り新潟は厚いかべになりそうだが、パワーと上がり3F36秒を切る決定力なら全くヒケを取らない。向正面まで最後方の追走となりそうだが、残り1000からのロングスパートで一気の台頭に期待。

◆日曜新潟9R・出雲崎特別(500万下)
・カウウェラ
 レース前から先行馬不在はわかっていたが、逃げた馬が3馬身半差をつけて楽勝の前走。後方待機から直線外出しと、自分の競馬に徹したが、展開的にさすがに好走は無理な話。離れた4着とはいえ昇級初戦、評価下げの必要はない内容だった。今週はウッドチップで同格を3馬身追走して68秒7-39秒5、直線目一杯に追われて1馬身遅れでゴールイン。稽古駆けしない馬で動きは目立たないが、これだけハードに追えるのは気持ちの良い内容。前走のプラス12キロは太めではなく、ここに来ての成長を示している。未勝利勝ちで見せたように、一瞬の爆発力がある馬。新潟内回りを苦にする事はなく、改めて狙い撃ちしたい。

・サンバジーリオ
 大型馬で多少余裕残しの馬体。それだけに先週ビッシリ追ったあとも、日・水曜と意欲的な追い切り。今週は楽な手応えで2歳馬に先着と、ようやく素軽さが出てきた。このひと追いと輸送で、仕上がってきそうだ。小回りの福島で好走したように、2000m以上の距離なら早めに動ける脚があり、コースは関係なし。ヒラボクディープあたりと好勝負していた馬で、ここでは能力が一枚上だ。

・ビッグバンドジャズ
 前走の500万下。ひと息入って急仕上げのうえ、飛びの大きいこの馬には福島コースは明らかに不向き。前々走の東京戦も上がりの競馬で外々を回らされる不利と、前2走は参考外。今回は中1週のレースになるが、同格のルーを1秒ほど追走し、さらに直線も目一杯追って5F68秒3〜上がり38秒3。チークピーシーズを着用し集中力アップも図る。叩かれてのコース替わりで狙い目。

◆日曜新潟12R・3歳上500万下
・ルイーザシアター
 積極的に北馬場を活用する加藤征厩舎。調教師自身も3階の調教スタンドに陣取り、双眼鏡を片手に管理馬を細かに観察しているが、ダートでの調教はリラックス効果+爪の強化の作用があるのだとか。坂路、ウッド、そしてポリトラック全盛の時代になったとはいえ、使い方によっては北Cコースも十分に役に立つということか。この馬も、中間は北に遠征してリラックス。前走は意外なほど動けなかったが、これはいわゆる「二走ボケ」というもの。全くの参考外としていい。今回は名人=岩田を鞍上に配して、万全の出走態勢。能力どおりなら、500万では能力が全く違う(GII4着)はずだ。

◆土曜新潟11R・越後S(1600万下)
・リックムファサ
 前走の尾頭橋特別。テンションは少し高かったが、好位の後ろでスムーズに折り合って、直線内目の開いているところを割って、最後で仕掛けると鋭く反応して快勝。今回は中1週のレースで追い切りは5F69秒7〜上がり39秒6とセーブしたが、重心を下げて一糸乱さぬフォームで集中力の凄さをアピールした。スタートさえ5分に切れれば準オープンでも楽に通用の器。

◆土曜新潟10R・信濃川特別(1000万下)
・インプロヴァイズ
 折り合いに苦労する馬で、馬込みの外々で前に馬を置けなかったのでは、自慢の末脚が不発でも仕方のない前走。重賞を使った反動はなく、この中間も元気な姿を見せている。今週はウッドチップで51秒7-37秒3、単走でも気合十分に鋭い走りを披露。黒光りさせた体はパンパンに張って、絶好調をアピールしている。折り合いさえつけば前々走の競馬で見せたように、爆発的な末脚の持ち主。新潟外回りコースは絶好の舞台で、自己条件なら当然勝ち負けの競馬になる。

・ダービーフィズ
 ズブさがでたのか、最近は稽古駆けしなくなったが、馬体減りなくビッシリ追えるのが好材料。気合のり良く、好調子をキープしている。前走は小回りでは致命的な位置取りになったが、0.3秒差の6着。前が詰まる不利もあっただけに、オープンでも十分通用することを証明した。早めに動くと持ち味が出ないタイプで、新潟の外回りは向いているはず。自己条件なら、間違いなく好勝負。

・ラシーマ
 古馬相手、小回り福島、そして太め残りだった先の福島戦は自分の競馬ができず、10、8着に終わったが、今回は得意の左回り、52キロの恵量だけに一発大駆けのムード。前走後中1週のレース間隔ながら、31日の最終追いは単走で意欲的内容を消化。5F69秒3〜3F39秒1の時計は水準級だが、ラスト1F一杯に追うとグイグイ末脚を伸ばし12秒4の好タイムが出た。このビシッと追ったことで太めだった馬体が絞れてくるはずで、気合の乗りも一変しており、春先のデキに戻っていることは確か。3歳馬で競馬がまだ下手な部分があるが、エンジンの性能の良さは夏木立賞で立証済み。外回り2000mでスローの流れ、瞬発力比べの展開は大歓迎。ジックリ構えて大外強襲に期待。

◆土曜新潟9R・ダリア賞(OP)
・ユールドゥー
「距離不足」を不安視されたデビュー戦。案の定、スタートが悪く追走にも苦労している様子だったが、エンジンがかかってからの伸び脚はまさにケタ違い。走破時計や着差以上に強い内容としていい。こうした不器用なタイプだからこそ、福島から新潟に舞台が移るのは大きなプラス。さらに、距離が1ハロン延びるのも大歓迎としていい。この中間も北馬場と坂路併用の乗り込みだが、キッチリと馬体が締まって上積み十分。直前の併せ馬でも、1秒半追いかけて、力強く併入して見せた。もちろん相手は揃うが、この馬の強靭な末脚は大きな魅力。十分に期待が持てる。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

美浦・栗東トレセンから有力馬の最終追い切り情報をどこよりも詳しくお届け!

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング