◆サンタアニタトロフィー回顧
(7月31日 大井 サラ3歳以上 ハンデ 南関東SIII 1600m重)
◎(1)セイントメモリー 1分39秒4
(2)ジョーメテオ 11/4
△(3)カキツバタロイヤル 31/2
△(4)ピエールタイガー 1
(5)サイオン 3
………………
○(6)サチノシェーバー
▲(8)スマートジョーカー
△(11)クリーン
△(15)プーラヴィーダ
単220円 馬複2910円 馬単4040円 3連複23320円 3連単82180円
セイントメモリーが会心の逃げ切りで人気に応えた。最内1番枠から好スタート。エーブダッチマン、クリスタルボーイが抵抗し、ペース自体はけっして楽でもなかったが(1000m通過60秒3)、同馬の場合、いったん主導権を握ってしまえば終い“2段加速”がきく。直線外から勢いよく伸びたジョーメテオに11/4馬身差。最後まで脚いろは寸分も乱れなかった。「ハナを切った時点でいけると思った。速くて強い。それも一戦ごとに進化している感じがあります」(本橋騎手)。このコンビ、今春から乗り替わって4戦4勝。絶妙に呼吸が合っている。
セイントメモリーは、アフリート×ヘイローの6歳牡馬。一貫慎重なローテで使われ出世はやや遅れたが、通算30戦13勝(うち1600m=9勝)、快速マイラーとして抜群の資質を持っている。「心身とも実が入り本物になってきた。今回重賞でトップハンデ57キロ。自信を持っていいでしょう。あとはこの状態をどうキープしていくか」(月岡健二調教師)。次走未定とされたが、遠征競馬、左回りとも克服済み(川崎、船橋2勝ずつ)だけに選択肢はかなり広い。大きく夢を描くならやはり統一G。南部杯(10月14日盛岡=1600m)、あるいはJBCスプリント(11月4日金沢=1400m)あたりになるだろう。今日の勝ちっぷりなら、少なくとも“挑戦権”は獲得している。
2着ジョーメテオ。JRA4勝ながら1600万で足踏みが長く、1600mも少し忙しいイメージだったが、現実に3~4角大外を捲りあげ一瞬あわやのシーンを作った。南関(浦和・小久保厩舎)の水が予測以上に合うということ。今後中距離路線(日本テレビ盃、浦和記念など)を進めれば、統一Gでもソコソコ期待がかけられる。混戦を捌いたカキツバタロイヤル3着、直線いったん勝ち馬に迫ったピエールタイガー4着。前者は鞍上・石崎隆之Jらしい隙のない好走とみえ、一方後者は追っての味に課題を残した。ただ最も問題といえばプーラヴィーダの大敗だろう。戸崎圭太鞍上、前半中団をスムーズに進んだものの、3コーナー早くも手応えが怪しくなり、そのままジリ貧に終わってしまった。8か月ぶり14キロ増にせよ、今後南関を牽引する4歳馬と考えるとショックが大きい。単に久々で割り切れるかどうか。体調自体に破綻がないとすれば(脚部不安など)、いよいよ次走が正念場になってくる。