北九州記念の舞台は小倉競馬場の芝・1200m。
この距離で施行されるようになり8年目を迎える。
過去3年はとりわけ勝ち時計が速い。1分7秒1、1分7秒2、1分6秒9である。
数字だけを見れば逃げ・先行馬が有利に映る。
ところがいずれも追い込み馬が勝利を飾っているのだ。
ハンデ戦ということで軽量馬の行きっぷりがいい。
前半のペースが速くなっても背中が軽ければ後方からでも届く。
過去3年のレースの上がり3Fは35秒0、34秒8、34秒7。
いずれも前半の3Fは32秒台で追撃型にも好機が到来するわけである。
前にいく脚質の馬が少ないときでも短距離のハンデ戦はペースが速くなると考えたほうがいいと思う。
コース形態も拍車をかけている。
この芝・1200mのコースは2角付近が発馬地点だ。
下り坂が続いて最後の2Fはほぼ平坦。
しかも3〜4角はスパイラルカーブが使用されており勢いに乗ったまま直線に向くことができる。
下級条件や別定戦では前々で戦う馬にメリットがあるが重賞となると流れが厳しい。
ハンデ戦になれば前記したように前半のペースが速くなりやすいため差し・追い込みタイプにチャンスが膨らむということだろう。
ニンジャを推す。
学習能力が高いためか1400m戦が続けばそのペースになじむ。
前々走は久々の1200m戦に戸惑っていたようだが続けて同じ距離に使われた前走は上々の中身である。
先行集団を見据えてリズムよく追走。4角でほかの馬にかぶせられ外に持ち出せない状況になったが素早く内を突き抜け出す瞬間も速かった。
まさに名前通りの内容でこれまでの大味な印象を払拭するものだった。
開催4週めでAコースの使用も4週め。外枠を味方にできる条件で53kg。決め手を生かす材料がそろう。
ローガンサファイアは50kgに加え1200m戦と能力を発揮できる下地がある。武幸四郎騎手がこの軽量に挑む。鞍上の心意気も買いたい。
キョウワマグナムの前走はいかにも良化途上の印象。やや内にもたれながらしぶとく脚を伸ばした。上積みが見込め右回りで得意の馬場なら怖い存在だ。
ザッハトルテはいくらかワンペースのイメージを受けるが脚質的に2番枠をプラスにできる。52kgもいい。
アンシェルブルーはピッチ走法でスピード豊か。緩急をつけることが可能なタイプで控える策でも大丈夫だ。
マイネルエテルネルは右手前で内にもたれて勝った前走が示すように1200m戦では力で推せる。時計勝負に課題はあるがマッチョでも繋は長い。対応できないか。