逃げ馬が多ければハイペース、いなければ流れは落ち着く。普通に展開を考えればこうなるのだが、とある調教師はこんなことを言う。
「前にウチのと他厩舎、2頭の逃げ馬が同じ重賞に使っていた時、新聞でハイペース必至って書かれていて思わず笑ってしまった。だって、お互い競り合ってともに沈没するのを一番避けたいんだから。事前にある程度、相手がどういう競馬をしてくるか探って折り合いをつけるよう気をつける。だから逃げ馬が複数いたりする時のほうが流れはかえって落ち着いたりする。あの時も結局前残りで決まった」
互いに逃げ馬とはいえ、競りこんでともに失速するよりは、どっちかを行かせもう1頭が番手に控えたほうが“生き残り確率”は高い。これも勝つためのレース戦略のひとつということだろう。
今年の北九州記念。逃げ馬の一頭メモリアルイヤーが鼻出血で回避したことで流れが落ち着くと見る向きもあるようだが、逆にはっきりした逃げ馬が1頭消えたことで激流を招く可能性もあるのかもしれない。
「時計の速い決着になるのは間違いないだろうね。小倉特有のスコールも含めて、この夏は雨がほとんど降っていないから、ずっと時計が速いもの。ひょっとしてレコード更新もあるんじゃないか」とはハノハノ、マイネルエテルネルを出走させる西園調教師だ。
先週日曜(11日)最終の500万特別・芝1200メートル戦の勝ちタイムが1分07秒3。重賞なら1分06秒台決着に突入することは濃厚だ。
先行馬が混沌とした順列のままハナ争いを仕掛けていくようなら…。18日は1999年に、アグネスワールドが北九州短距離Sで記録してから長らく破られていない日本レコード=1分06秒5を更新する歴史的な一日になるのかもしれない。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
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