外国産馬シゲルフェニックス(5歳)の父は、ボールドルーラー系のパーシャンボールド。
この父系にしては珍しくヨーロッパで活躍したかつての名種牡馬で、クーヨンガ、日本では宝塚記念のパーシャンボーイの父として知られている。自身は、イギリスの時計のかかるマイル戦を中心の競走生活だった。
シゲルフェニックスの母の父はベーリング(その父の父シーバード)。このベーリングは凱旋門賞をダンシングブレーヴの2着、仏ダービーを快勝など、パワフルなスタミナを生かして活躍。期待の種牡馬で、日本では、かつて大物といわれたヒシワールド、ケープリズバーンなどの父として知られるが、とにかくジリであまり成功しなかった。
シゲルフェニックスは、スパッとした切れがない。父パーシャンボールドの特性だけでなく、母の父ベーリングの死角までそっくり受けついだ形だ。だから、毎回好勝負に持ち込みながら、あと一歩が足りない。ジリジリ伸びてはいるが、いつも鋭さ負けしている。そのため2~3着の合計が11回(3勝なのに)もあるが、このタイプ、長い直線は合っている。東京では3走前、1分32秒9でバテなかった。新潟ではこれまで4、4、3着だが、それは内回り1400mでのこと。今回は待望の外回りだ。まして、雨の影響も大きいだろう。ジリの強み、バテない強み、時計のかかる芝こそ大歓迎の強みが、今回はフルに生かし切れるとみた。単という馬ではないが、追ってバテない血筋の長所、さらには関西馬らしさがフルに生きるなら、まず連は確保だろう。
本当は芝の方が切れるジェイケイガバナー(父はトニービン系)も、新潟の少し時計のかかる芝でのマイル大歓迎だろう。そして、トニービンのヒシフェアレディ。この3組のボックスを買いたい。