担当編集者(以下、編) 石橋さん、早いもので夏競馬も今週でオーラスですよ。先週ここで話した北九州記念の5万馬券もそうでしたけど、福島での12万馬券(白河特別)とか、高配当馬券がポンポン飛び出してたので、ちょっと名残惜しいですよね。
石橋 武(以下、石) まあ、秋競馬でもそれぐらいの馬券ならいくらでも期待できるからさ。
編 穴馬の本命と人気の本命馬のワンツーも? あれ? この話も先週ここで話しましたっけ?
石 話したね。それこそ北九州記念の話でしょ(笑)。
編 あ、ツルマルレオン(6人気1着)とニンジャ(5人気2着)か。あれ、先週もありましたよね?
石 ああ、土曜日の新潟最終ね。あれでしょ、直千競馬。
編 そうそう! 人気の本命がシンワクイーン(1人気1着)で、穴馬の本命がなんと10番人気のシンボリゾンネ(2着)だったという。
石 でも1、2着の着差はけっこうあったからね。もっと際どい競馬だったら、シンボリゾンネも惜しかったと言えるんだけど。
編 いやいや、本命馬同士がワンツーというのは凄いですよ、やっぱり。本命・対抗のワンツーでも難しいじゃないですか。ただ、石橋さんの本命馬同士の決着って、どちらかは人気薄(穴馬)ですからね。
石 だからそんなに多くないでしょ。馬券術としてはどちらかが勝てばいいので、ワンツーにこだわってる訳でもないし。気持ちいいけどね(笑)。
編 いや〜、こだわってないとはいえ、秋競馬でもお願いしますよ。
石 そりゃ、頑張るけどね。
編 あ、秋競馬といえば、ほら、石橋さん、春のG1成績、なかでも3歳G1の成績がかなりよかったじゃないですか。NHKマイルCの穴馬の本命◎マイネルホウオウとか、オークス、日本ダービーもばっちり的中でしたし。
石 ああ、秋のG1はどうかってこと?
編 ええ。気になっている人も多いみたいで。
石 まだ8月だし、有力どころの話もまだあんまり聞こえてこないので何とも言えないけどね、さすがに。ただ、春の時点では3歳馬の能力というか適性というか、そのあたりはある程度掴めていたと思うんだ。結果にも表れていたようにね。
編 ええ、間違いなく。
石 それをベースに、ひと夏越してどうなるか、たとえば成長分もあるだろうし、思ったよりも伸びてない馬もいるだろうし、そういうのを見極めていけば、大きくズレたりすることはないかなと。
編 おお、頼もしい。
石 いや、わからないよ、ホントに。ある程度は下地があるというだけで。とりあえず1レース1レース油断せず、丁寧に結論を出すことを心がけていくだけだよ。
編 じゃあ、そんな真面目な感じで夏競馬最後の重賞・新潟記念の見解もお願いします。
石 「真面目な感じ」って、バカにしてるだろ、おい(笑)。
編 バカになんてするわけないじゃないですか。いつも真剣に聞いてますよ。というか、真剣にしか聞いてないですよ。
石 はいはい、わかりました。じゃあ、新潟記念ね。
編 新潟記念ってどういう馬に注目すればいいんですか?
石 まずはこのレースの過去の好走馬。このレースって、同じ馬が何度も馬券に絡んでくるでしょ? トウショウシロッコとか、サンライズベガとか、ナリタクリスタルもそうだよね。
編 たしかにリピーターが多いですね。もうちょっと遡るとヤマニンアラバスタもそうですし。
石 そうそう。まあ、でも今年はそれに該当する馬はいないんだけど。
編 いないんかいっ!
石 残念ながら(笑)。でもここからわかることもあるでしょ。たとえば、同コース実績を持つ馬に注目したほうがいいという点とか、その馬たちに共通する近走、できれば福島とか小倉の荒れてきた(開催後半の力のいる)馬場で早い上がりを使えているか、あるいは先行できているかという点とかね。
編 ああ、たしかにそうですね。
石 で、いま言った条件を(初めて新潟記念を好走した)去年の好走馬に当てはめてみると、勝ったトランスワープは新潟記念の2走前、前走と福島、函館のレースでメンバー中最速の上がりを使っているでしょ。
編 ええ。
石 2着のタッチミーノットは、前年の新潟記念で4着。馬券には絡めなかったけど、先行しつつ早い上がりも使っていた。
編 で、3着だったアスカクリチャンも2走前の福島でメンバー中3位の末脚と。
石 そういうこと。ざっくりとではあるけど、ある程度好走する馬のポイントが見えてくるでしょ?
編 はい。ちょっとびっくりしました。
石 もちろん実際の予想はもっと細かくというか、いろいろな条件を考えなければならないけど、こういう方向性だけでも穴馬は拾っていけるんだ。
編 なるほどね〜。じゃあ、これを今年のメンバーに置き換えてみると?
石 まずはファタモルガーナ。新潟芝2000mで勝った実績もあるし、前走は力のいる福島コースでメンバー中最速の上がりを使っているよね。
編 そうですね。
石 続いてブリッジクライム。
編 前走で新潟芝1800mをメンバー中最速の上がりで勝っていますし、2走前も福島コースでメンバー中2位の上がりを使っています。
石 たぶんハンデも51とか52キロでしょ?
編 そうですね。十分チャンスはありそうです。
石 あとは前走で先行しつつ、早い上がりを使えているカルドブレッサ。でもちょっと人気しちゃうかな。ホントはもっと穴っぽいのがいるんだけど、調教と週末の状態を見ないと、なんとも言えないんだよね。もしかしたら無印にしちゃうかもしれないし。
編 じゃあ、今のところはこの3頭ということで。なんとかいい形で夏競馬をしめくくって、秋につなげていきたいですね。
石 そうだね。この対談も、もちろん週末の勝負予想も皆さんのお役に立てるように気合い入れていかないと。
編 真面目に答えますねぇ(笑)。
石 やっぱりバカにしてるだろ(笑)。
石橋武氏のデビュー作
●単勝二頭流 大穴馬券をゲットする単勝2頭買いの極意が発売中!「単勝二頭流」とは、穴馬の単勝と人気サイドの単勝の両方を購入(単勝2点買い)することにより、高い信頼度を保ちながら、大儲けを狙う馬券術。競馬で儲けるためには、馬券を獲ったときに大きく勝つ必要があるが、この馬券術の穴馬条件にそって人気薄の単勝を買うと、回収率が飛躍的に向上する。その反対に、競馬を長く続けるためには資金を回す必要もあるが、人気サイドの単勝を押さえているので、堅いレースにも対応できる。
さらに「単勝二頭流」の奥義を会得すると、それを活用して3連単馬券を獲ることも可能。3連単2頭軸で高配当馬券を狙えるため、3連単派の競馬ファンにも、この馬券術が大いに役立つのである。