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小倉2歳Sのポイント

  • 2013年08月30日(金) 18時00分
 開催最終週とあって時計を要することが多いのが小倉2歳Sの特徴だ。
 基本的にそれはあるとして年々、馬場状態の高速化が進んでいるのも確かである。

 表現を変えれば実戦を重ねても極端に馬場が悪化することが少ない。
 もとより小倉の芝コースは速い時計がでやすい舞台だ。

 先週の日曜を例にとれば3歳の未勝利戦で芝・1200mの勝ち時計は1分8秒8。これが不良馬場で刻まれている。
 昨年の小倉2歳Sの勝ち時計は良馬場で1分7秒9と開催最終日とは思えない高速決着だった。

 ただ今年は降雨の影響で乾いた芝で争われる可能性が低い。
 持ち時計に神経質になる必要はないのではないか。
 能力と完成度の高さがあれば時計の推移に対応できることが多いのも事実だ。

 当コースは2角付近がスタート地点。下り坂が続いたあとに3〜4角を迎える。
 スパイラルカーブが使用されており勢いに乗って直線に入ることができる。

 最後の400mはぼ平坦ということもあり差し馬にもチャンスが巡りやすい。

 初戦を逃げて勝った馬でも競馬のスタイルを重視したい。
 緩急が利いて速い上がりを駆使した馬であれば控える形でも好勝負が望めるからだ。

 ラブリープラネットを推す。
 初戦は控えて脚をためる形。行きっぷりの良さが目を引いた。
 鞍上の合図を従順に待つ気性もいい。ゴーサインを受けて一気に後続を突き放したように反応も上々だった。
 やや重の芝・1200m戦で最後の2Fは11.5-11.6で上がっている。
 急坂のある中京競馬場でこれだけの差し脚を使えるのだからスピードと切れ味がある。

 ホウライアキコは逃走劇で新馬戦を制した。二の脚が速く、3〜4角での息の入れ方がうまかった。
 あれが直線での伸び脚につながるのだろう。ハナを切りながらメンバーで最速の上がり3Fを記録している。
 大きなフットワークで本質的には控えてより持ち味のでるタイプかもしれない。
 綺麗な脚さばきゆえに馬場が悪化したときにいかに対応できるかが課題のように思う。

 一発ならマイネヴァリエンテか。2戦目で行き脚が良化してハナへ。初戦は4角で大外に張られたがスムーズなコーナーリングだった。
 追われてからの伸び方は差し馬のそれ。競馬を覚えた感があり怖い存在だ。

 エイシンキサナドウの初戦は3〜4角で外に逃げさらに直線に向くまえに先行勢が外に連なったことで大外を回るロスがあった。
 それでも馬場の大外を鮮やかに抜けてくるのだから能力は高い。心身ともにまだまだ成長が見込める。

 ネロはハナをきったあと3角でほかの馬が来ると行かせて半馬身近くあけてマーク。柔軟な対応ができるうえ左手前に替えると一気に伸びた。
 右回りの舞台でさらに映える可能性がある。

 ベルルミエールは粗削り。ふらつく若さがありながら手応え以上にしぶとい。2歳にしては味のある馬で上積みが大きそうだ。

 ダッシュ力が抜群なのがベルカント。スピードの持続力に長けているタイプで時計を要する馬場状態はプラスに出るだろう。

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1992年から2010年までスポーツ新聞社で中央競馬を担当。ラジオ関西・競馬ノススメ(毎週土曜16時30分〜17時)にレギュラー出演するなどフリーランスで活動している。

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