スマートフォン版へ

タニノミクスの秘蔵っ子シゲルカガ浮上/トレセン発秘話

  • 2013年08月30日(金) 18時00分
「もうタニノミクスは終わってしまったんですか?」

 同業者からこんなことを聞かれる。タニノミクスとは6月上旬から谷厩舎の馬が活躍し、好景気に包まれたことに対して同厩舎の周辺でささやかれた“トレセン新語”のことである。確かに、8月4日の小倉新馬戦をシゲルカガが勝った後は、それまでの好況がウソだったかのように勢いがパタッと止まり、勝ち鞍ゼロ。かのアベノミクスよりも早く谷厩舎の好景気が終焉を迎えてしまったように見える。だがタニノミクスは、まだ終わっていなかった。

 今年の小倉開催は夏特有のスコールをはじめとする雨が極端に少なかったことで芝の状態が良好なまま推移し、速い時計の決着がずっと続いた。それが、先週の雨で重〜不良で競馬が開催され、ようやく馬場が悪化。それに追い打ちをかけるように台風15号が向かっている。トレセン内では「土曜の競馬はできないかも」と言われるほどで、さらに芝が悪化するのは明白。今年の小倉2歳Sはスピードだけで乗り切れるような、ヤワな舞台ではなくなる。

 そこで、浮上してくるのがタニノミクスの秘蔵っ子シゲルカガというわけだ。もともとデビュー前から調教パートナーの広井助手が「芝も走るけどダートならもっと走る」と豪語していたピッチ走法の馬で、血統的にもバリバリのダートタイプ。「おばあちゃんのトミアルコは第1回のダービーグランプリの勝ち馬なんやで」とは担当の森脇厩務員。今週水曜坂路で50.8秒の猛時計を叩き出したのは、あくまで序章。週末には台風直撃で“天運”を味方につけたこの馬が荒れ馬場を疾走――。我々はもう一度タニノミクスの恩恵にあずかることができるのだ。

(栗東の坂路野郎・高岡功)
今日の東京スポーツ一面

今日の東京スポーツ一面

東京スポーツ 今日の紙面
JRAの騎手性善説と新ルール
藤圭子さん「遺骨」巡り“骨肉の争い”
米倉、冨永愛がノーブラ背中で魅せた!
王会長は記録更新に期待「バレンティン60本いけるのでは」
聴覚障害者の総合格闘技「DMC」設立

ブランケット版による大型紙面が大迫力となって読者の目を射る。夕刊時間帯による海外ゴルフ等の速報。未来の情報エリアをリードする総合スポーツ・レジャー紙は東京スポーツ、大阪スポーツ、中京スポーツ、九州スポーツの日本列島縦断の4社体制。特に東京、大阪、中京の3紙は、同時印刷を行っている。メイン紙面は東京制作であるが各紙各々地域に密着した紙面も制作している。九州のみ朝刊として発行、独特な紙面づくりを行っている。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

2010年に創刊50周年を迎えた夕刊紙。競馬確定面「競馬トウスポ」(大阪スポーツは「競馬大スポ」、中京スポーツは「競馬中京スポ」)は便利な抜き取り16ページで、中身は東スポグループだからこその超充実ぶり。開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載しています。

関東・舘林勲、大阪・松浪大樹の本紙予想のほか、記者による好評コラム(「一撃・山河浩、馬匠・渡辺薫など)、そして井崎脩五郎、爆笑問題の田中裕二、IK血統研など超豪華執筆陣の記事も読みごたえたっぷり。馬券作戦に役立つ情報が満載です。

関連サイト:競馬トウスポWeb

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング