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蛯名騎手の騎乗停止で気になったこと/トレセン発秘話

  • 2013年09月05日(木) 18時00分
 心に誓ってレイズアスピリットの馬券を買っていたから憤りを感じたわけではない。日ごろから競馬のイロハをエビショウが馬券野郎に教えてくれているから彼を擁護するわけでもない。ただ単に一人の競馬愛好家として疑問に思ったから書くだけである。

 日曜(1日)新潟の芝外1800メートル新馬戦。3番人気のレイズアスピリット(5着)が最後の直線コースで急に外側へ斜行し、ツクバアスリートとマイネルクロノスの進路を妨害したとして、鞍上・蛯名は7〜15日まで騎乗停止処分となった。まあ、よくあることって言えばよくあることなのだが…。

「調教師ルームで見ていたよ。初めてのレースで初めての泥んこ馬場。最後の最後に苦しくなってよれてしまうのは仕方のないこと。それも見越してジョッキーは操作しなければならないのだろうけど、俺の周りにいた調教師たちはレース直後“あれはセーフだな”という雰囲気だったぞ」

 4日朝、南スタンドで某調教師に振ってみた際の返答だ。「でも、それは俺らの見方。あくまで裁決員の判断が正しい」と大人の作法を忘れなかったが、今回の斜行が古馬戦なら“騎乗停止もやむなし”といった騎手の誤作法。何らかのペナルティーを科すのは主催者の務めではある。

 基本的にレースの大小で裁決にブレがあってはならないが、それでも新馬戦に限っては“アウト”のラインを多少は下げても良いのではないか(真っすぐに走れないのは騎手だけの責任ではない)。競馬の大事な商品の一つ、騎手の不在は競馬の痛手にもなる。
(美浦の馬券野郎・虎石晃)

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