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京成杯オータムHを狙う

  • 2013年09月06日(金) 18時00分
 まずはコース形態について触れたい。
 京成杯AHが行われる中山競馬場の芝・1600mは外回りコースが使用される。

 内回りコースの印象が強いためか小回りに近い例えをされることが多い競馬場だが外回りコースの実態は違う。
 関西の中央場所・京都競馬場、阪神競馬場と大きさはほとんど変わりがない。

 球形に近いこともあって直線の部分が少ないのも特徴だろう。
 つまり適度に大きいうえ真っすぐ走る距離も少ない。
 そういう点においては特殊な形態といえるかもしれない。

 外枠が不利とされるのもこの形の影響だ。
 発馬して直後にコーナーを迎えるため最初のカーブで外を回らされると容易に内に潜りこめない。
 直線に向くまで馬群の外を走る格好になり直線で燃料が切れてしまうというわけだ。

 反対に内枠を引いた馬は脚をためながら4角を迎えることができる。
 まして開幕週だ。
 速い時計の出やすい下地があるのだから外を回ればなおさら堪える。

 とはいえ上がり勝負になりにくいという特徴がある。
 差し馬が不利というわけではなく当レースでも差し・追い込み型の活躍が近年は顕著だ。
 消耗戦になりやすいコースでありそのあたりを念頭に入れて枠順を加味して吟味するのがいいように思う。

 マルカボルトを推す。
 4カ月半ぶりの前走を使われて中1週で参戦。
 上積みを十分に期待できる臨戦過程である。
 母のラパシオンは1200-1600mで活躍した。
 ボルト自身の体型や走法、そしてスピードを考慮すれば初めてのマイル戦は確実に吉と出る。
 4番枠という好枠に恵まれ見込める展開も良好だ。
 上がり勝負よりはある程度の消耗戦のほうが合い、流れも向く。

 エクセラントカーヴは行きっぷりがよく常に前向き。それでいて追われてしっかりしているのだから頼もしい。
 流れが似通っていない競馬で3連勝。前々走のように直線で前をふさがれても盛り返す根性がある。
 脚が長いが器用さがあり7番枠をおおいにプラスにできるタイプだ。
 体重の増加が示すようにいまが伸び盛り。52キロを生かせば勢いは止まらない。

 ミッキードリームは調教内容を強化。脚質的に当コースが合う。

 フラガラッハは勢いに乗って直線に入るタイプ。惰性で乗り切るほうが合う中山競馬場の急坂に末脚がきっちりはまる可能性がある。

 レオアクティブは大味な印象が強いが器用さもある。夏場からこの時期は体調が安定しており堅実だ。

 ダノンシャークは毛づやがいい。やや太めが残りそうだが地力に期待してみたい。

 ルナは緩みのないラップを刻むことができスピードを持続できる。当コースに合ったタイプの逃げ馬だ。

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1992年から2010年までスポーツ新聞社で中央競馬を担当。ラジオ関西・競馬ノススメ(毎週土曜16時30分〜17時)にレギュラー出演するなどフリーランスで活動している。

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