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チチカステナンゴとディープインパクトが指し示す今の中山芝

  • 2013年09月13日(金) 18時00分
 昨年、産駒がデビューしたチチカステナンゴは非常に個性的な種牡馬です。

 阪神、京都、新潟芝外回りコースは、いずれも産駒がのべ30回以上出走して未勝利。東京芝も44回出走して1勝。(3コース合計で18回も3人気以内に支持されています)

 一方、ローカルコースでは10勝。ローカルのような馬力が要求される馬場が得意な反面、中央の主流コースではスピード不足の反主流血統。それがチチカステナンゴの特徴です。

 ただし、中央コースでも、今開催されている中山コースだけでは別。チチカステナンゴ産駒も中山コースで5勝を上げているように、東京や阪神、京都の外回りコースで要求されるスピードとは一線を画す才能が要求されるのが、中山競馬場なのです。

 先週の中山芝もチチカステナンゴ産駒は2頭出走して、1勝、2着1回の2連対。一方で、ディープインパクト産駒が先週は未勝利。1人気に支持された2頭も馬券圏外に。

 今開催の中山芝は馬場の作りを意図的に変えていることは先週書きましたが、今の中山芝は、中央コースでは主流のスピードよりも、ローカルよりの馬力がより一層要求される馬場になっているようです。

 だからこそ、JRAの主流血統の王様ディープインパクトよりも、反主流血統のチチカステナンゴ産駒の方が、より良いパフォーマンスを示すのでしょう。

 チチカステナンゴ同様、重い馬場が得意のサドラーズウェルズ系、サンデー系よりもパワー勝負に強いロベルト系。サンデー系の中ではパワーや馬力が問われる馬場でパフォーマンスを上げるステイゴールド、ネオユニヴァース産駒も、今の馬場に向く血統です。

 先週の紫苑Sも1着はロベルト系のセキショウ。2着のリボントリコロールがチチカステナンゴ産駒。3着のモモトンボがネオユニヴァース産駒。4着のトーセンアルニカはサドラーズウェルズ系で5着のトロワボヌールは、欧州血統で凱旋門賞馬のバゴ。重い芝でパフォーマンスを上げる種牡馬を父に持つ産駒が上位を占めました。

 参考までに、セントライト記念は、ロベルト系がナンヨーケンゴー、ユールシンギング、マイネルマエストロ。

 ステイゴールド産駒はケイアイチョウサン、ドラゴンレジェンドです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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