第60回の挑戦者は、パドック最前列の哲学者・横手礼一氏です。世代限定戦こそ相馬眼が問われる舞台。最終結論に乞うご期待!

横手礼一
◆今週のチャレンジャー…横手礼一
◆普段の予想スタイル…パドック、返し馬。パドック派のストロングポイントは、出走履歴が少ない馬の能力、適性面について、書斎派よりも一足早くジャッジができるということに尽きる。この新馬は血統で人気しているけど実際にはたいしたことないな、とか、この気性では馬群で揉まれる競馬は不安だ、とか、この走法では外を回すしかないから内が止まらない今日の馬場では割引、などなど、現場の知見でリードを稼いで人気の裏をつくのが基本スタイル。
◆得意レース…新馬、未勝利、2歳戦など、キャリアの浅い馬たちのレース。過剰人気になる馬が多いので裏を突きやすい。また、出走馬の能力差が大きいので、買い目を絞り込んで勝負できる。
◆参考にするファクター…パドック、返し馬、血統、レースVTR、調教VTR。当日の馬場状態や当該レースのレース質にフィットする馬体・走法の馬を上記ファクターで抽出。これにフィットしない人気馬は好走しても勝ち切ることが難しいので、人気薄の単勝が狙い所になる。
◆横手氏のプロフィールの詳細、馬券サバイバーのルールは、
競馬王ブログをご覧ください。
◆勝負レース
(日)阪神11R ローズS
◎05.エバーブロッサム
▲01.デニムアンドルビー
単勝:05(50%)
馬連:01-05(50%)
夏秋の端境期の三日間開催で、妙味の薄いレースばかりが続く。オッズが読めない前日で絞り込んで買うのは難しいので、前日売りのある重賞にチャレンジする。 ローズS。今春の3歳牝馬戦線は混戦のうちに幕を閉じた。ここもメンバー構成的に大きな能力差はない。人気馬を適性で上げ下げして、点数を絞り込むことでリスクに見合った配当効率を見出すしかない。
舞台は阪神外回り、芝1800m。牝馬の基幹距離である阪神芝1600mとはバックストレッチが1F延びるだけの違いだが、この1Fが中距離馬とマイラーを分かつ分水嶺になる。阪神では1600も1800もペースは変わらない。より我慢が利く中距離馬が生き残り、より反応が速いマイラーは最後に足が怪しくなる。ローズSはスローの上がり勝負になることが多いが、そのわりにはゴール前でたびたび着順が入れ替わる。阪神マイルで育った馬にとって、最後の1Fが低くない壁となる。
エバーブロッサムは、フラワーC、フローラS、オークスと連続2着。我慢が利いて、じわじわ伸びる。これまで詰めの甘さの原因になったズブさ、ジリっぽさが、この条件ではプラスに働くはず。
負けるとしたら、デニムアンドルビーの爆発的な切れ味が炸裂したときだろう。気性的に馬込みを避ける傾向があるようだが、外を回すロスがこの条件ではちょうどいい「タメ」になるかもしれない。隊列が縮まれば縮まるほど、この馬にはチャンスが広がる。
メイショウマンボはオークス馬だが、1400のフィリーズレビューを勝てるスピードがある。今回は外枠を引いたことで、桜花賞同様になし崩しに脚を使わされる怖れが出てきた。レッドオーヴァルは使える脚がそう長くないので、この距離はやや長いと思う。両馬ともわずかに割り引くが、2点買い縛りがなかったら当然押さえるところだ。

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