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祖母ビワハイジのセルバンテスが横山典弘騎手でデビュー

  • 2013年09月16日(月) 18時00分
【栗東】
◆パドルウィール(牡、父クロフネ、母レストレスハート、栗東・中尾秀正厩舎)
藤岡康太騎手でデビュー予定のパドルウィール(内)

藤岡康太騎手でデビュー予定のパドルウィール

 おじにダート1400mで4勝を挙げたルックミーナウがいる血統で、父と母父の配合では、2005年朝日杯FSを勝ったフサイチリシャールや2012年ヴィクトアMを勝ったホエールキャプチャなど、G1ホースが出ている。
 本馬は7月26日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。中間は坂路とCWを併用して、入念の追い切りを積み重ねており、9月12日には、レースで騎乗予定の藤岡康太騎手が跨って、CWでの追い切り。古馬ヴァレンティーアとの併せ馬だったが、最後は反応よく先着。6F85.1-1F12.6秒をマークしている。「気性は素直。自分から行くようなタイプではありませんが、追うごとに動きが良化。これで出走態勢は整ったと思います」と中尾秀正調教師。9月22日(日)阪神芝1600mでのデビューを予定している。

◆ローゼロッセ(牝、父ハーツクライ、母ソーマサイト、栗東・宮本博厩舎)
宮本博師も期待するローゼロッセ

宮本博師も期待するローゼロッセ

 先週の野路菊Sでは、新馬勝ちのウインフルブルームがクビ差の2着。今年の2歳馬には勢いを感じる宮本博厩舎だが「これはちょっと走ってくると思うよ」と宮本博調教師のトーンが高いのが本馬。ちなみに、2012年セレクトセール1歳にて、850万円で取引されている。
 9月11日の坂路では、4F58.1秒と全体時計は遅かったが、ラスト1Fは12.5秒。併せたマムティに僅かながら先着している。「牝馬にしては大型馬で、スタミナタイプ。距離も1800mくらいあった方がいい、体力のしっかりした馬。動きも水準以上ですね」と同師。9月21日(土)阪神ダート1800mを中井裕二騎手でデビューする予定。

◆パイレートクイーン(牝、父ダイワメジャー、母デアリングダンジグ、栗東・松永幹夫厩舎)
デアリングハートの妹パイレートクイーン

デアリングハートの妹パイレートクイーン

 2004年武蔵野Sなど、交流競走を含めた重賞を3勝しているピットファイター、2006年クイーンSなど、重賞3勝のデアリングハートが兄姉にあたる良血。
 本馬は8月10日にグリーンウッドから栗東へ入厩しているが、当初から「前向きさがあって、気のいい馬。仕上がりは早いと思います」と松永幹夫調教師が話していた。その通り、ゲート試験合格後も、順調に調整が進み、9月11日には、レースで騎乗予定の浜中俊騎手が跨って、坂路での追い切り。併せた相手、新馬アムールブリエには先着して、時計は4F54.6秒。「この血統で、求めるものが大きいだけに、この追い切りに関してはあまり高い評価はできませんが、飼葉はしっかり食べていますし、もっと良くなってくると思います」と同師。まずは初陣、9月22日(日)阪神芝1600mでどのような走りを見せてくれるか注目したい。

◆スマートダイバー(牡、父ゴールドアリュール、母ウッドウインド、栗東・吉田直弘厩舎)
武豊騎手でデビューのスマートダイバー

武豊騎手でデビューのスマートダイバー

 近親にタニノギムレットが勝った、2002年日本ダービーで3着だったマチカネアカツキがいる血統で、2011年セレクトセール当歳にて、1800万円で落札されている。
 本馬はゲート試験合格後、CWを中心に追い切りを重ねており、9月13日はCWを単走で追われて、6F86.1-1F12.8秒。新馬が単走で追われると、物見をしたりして、集中力のない走りを見せることが多いが、この馬はしっかりと走れていた。デビュー戦は9月21日(土)阪神ダート1800mを武豊騎手で予定している。

【美浦】
◆セルバンテス(牡、父キングカメハメハ、母ファインセラ、美浦・久保田貴厩舎)
 祖母が阪神3歳牝馬Sを制したビワハイジ。叔母のブエナビスタをはじめ、アドマイヤジャパン、アドマイヤオーラ、トーセンレーヴ、ジョワドヴィーヴルなど一族からは上級の活躍馬が出ている。同じく久保田厩舎に在籍している半兄のラロメリア、アロヒラニ、ホワイトフリートもコンスタントに勝ち上がっており、「この兄弟の良さを兼ね備えている感じだし、どんな競馬も出来そうなタイプ。素直な気性だし、血統的にも期待しています」と厩舎サイド。9月22日、中山の芝1600mを横山典弘騎手で予定している。

◆ロジモン(牡、父フジキセキ、母モンテミウ、美浦・大竹正博厩舎)
 2012年のセレクトセールにて1200万円で落札された。叔母に阪神牝馬Sを制したサウンドオブハート。近親に重賞3勝のシルポートがいる。ソエの影響で少し楽をさせた時期もあったが、先週の12日にはウッドチップコースでデビュー戦2着のマイネルグリプスを相手にキビキビとした動きを見せた。「スピードタイプの血統だけど、稽古では抑えが利く。フットワークも柔軟だし、弾けそうなイメージがある」と大竹正博調教師。9月22日、中山の芝1600mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆アクアベール(牝、父スウェプトオーヴァーボード、母サンデースクリーン、美浦・尾形和幸厩舎)
 祖母の全弟に重賞4勝のムービースター。従兄弟に東スポ杯2歳S3着のマイネルディーンがいる。9月11日には坂路で4F50.3秒の好タイム(この日に登坂した2歳馬の2番時計)をマークした。「ひと追い毎に時計を詰めてきたし、いい感じで来ている。血統的にも気性的にも初戦向きのタイプだと思います」と尾形和幸調教師。9月21日、中山の芝1200m(牝馬)を内田博幸騎手で予定している。

◆タカミツダンサー(牡、父スウェプトオーヴァーボード、母スズノヒロイン、美浦・高橋裕厩舎)
 伯父に通算5勝でオープン入りしたダンディズム。同じく高橋裕厩舎に在籍している半兄のスズノフウジンはデビュー3戦目に勝ち上がっている。9月12日にはウッドチップコースで現1000万下の3歳馬を追走して先着。ひと追い毎に素軽くなってきており、騎乗した三浦皇成騎手も好感触を掴んでいるようだ。「いいスピードを持っているし、気性的にも初戦から動けそう」と高橋裕調教師。9月21日、中山の芝1200mを三浦皇成騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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