【栗東トラックマン情報】
◆日曜阪神11R・神戸新聞杯(GII)
・エピファネイア
社台ファーム山元トレーニングセンターから栗東へ帰厩したのが、8月31日。翌日から坂路で時計を出せるくらい、動ける態勢での入厩だったが、その後も追い切りを重ねるごとに動きに切れが出ている。1週前追い切りのCWでは、グラッツィアに大きく先着する内容。攻め駆けするタイプなので、先着したこと自体は大して評価できないが、折り合いのついた走りでの先着は、夏を越しての成長を感じるところ。最終追い切りは単走の形だったが、前にいた同厩舎の3頭併せに追いつくくらい、覇気のある動き。時計は6F78.3秒と速く、休み明けでも、きっちりと仕上げられた印象がある。
・サトノノブレス
最終追い切りが坂路だった、近3走は前走から、2着、4着、3着。勝ち切れないレースが続いていたので、今回の追い切り場所には注目していたが、今回は4走前つばき賞1着時と同じCWコースだった。4走前はパルラメンターレにきっちり先着する内容だったが、今回もサトノデプロマット、トゥザグローリーにしっかりと先着。4コーナーを回ってくる時のフットワークは豪快。時計は6F82.3〜5F67.3〜4F51.8〜3F37.2〜1F11.7秒と速く、中間は短期放牧に出されていたが、よいリフレッシュになったということだろう。
・マジェスティハーツ
500万下、1000万下を連勝し、目標レースをここに設定。グリーンウッドで調整し、栗東へは、8月21日に帰厩した。普段から調教に跨る中山義一調教助手は「トモがしっかりしてきた」と、3歳馬らしい、ひと夏越しての成長を示唆。それが追い切りにも表れている。最終追い切りはCWコースで、3頭併せの最後方。エーシンリボルバー、プランスペスカを追走する形だったが、馬なりの手応えで追いつき、仕掛けることもなく、2頭を突き離した。時計は6F79.9〜5F65.7〜4F51.8〜3F38.3〜1F12.7秒と文句なしに速い。あとは、レースでも追い切りと同じように折り合って走れるかどうかだろう。
◆日曜中山11R・オールカマー(GII)
・ムスカテール
8月下旬から坂路で時計を出し始めて、9月に入ってからも、順調に追い切りを消化。1週前の坂路では、先行していたとはいえ、後ろから追いかけてきたアドマイヤジャガーを寄せ付けずに先着。4F55.1〜1F12.7秒としっかり動けていた。そして、最終追い切りは内田博幸騎手が跨って、坂路で単走。前半が非常にゆったり入った分、そして終いも目一杯やらなかった分、4F57.2〜3F41.8〜2F27.5〜1F13.7秒と全体の時計が遅くなったが、数字ほど遅い印象はなかった。ただし、道中で口向きの悪いシーンがあったのは気になるところ。もともと、そういった課題のある馬だけに、休み明けの今回は前走時ほどの評価はできない。
・アスカクリチャン
前走札幌記念は特殊な馬場だったとはいえ、きっちり2着。「洋芝には適性が高いと思っていた」という須貝尚介調教師の計算通り、函館記念3着も含めて、北海道シリーズで好走しての栗東帰厩となった。9月7日に吉澤ステーブルWESTしたこともあり、中間の追い切り本数は決して多くない。最終追い切りはCWでゴールドシップに先行する形だったが、直線はステッキが入っても、相手の並ぶのがやっと。もともと攻め駆けするタイプではないとはいえ、前走函館芝コースでの追い切りではもう少し動いていただけに、やはり攻め不足が否めない感がある。
【美浦トラックマン情報】
◆日曜中山11R・オールカマー(GII)
・サトノアポロ
6月のエプソムC7着後、夏場はリフレッシュ放牧。美浦に戻ってきたのが8月下旬だが、すでに追い切り本数は6本も消化。特に9月4日同厩のマイネルキッツと併せ馬でビシッと追ってから、それ以降は動き・気合いが一変。18日の最終追い切りも再びマイネルキッツと併せる形になったが、道中2馬身追走から、直線で並びかけ、軽く仕掛けると一気に重心が沈み、本来のシャープな走りを見せつけ、これでキッチリと仕上がってきた。昨暮と正月に今回と同じ2200M戦を上手く立ち回って競馬ができており、距離に関しては問題なし。3月の中日新聞杯の時のように、速い時計決着で、一瞬の決め手比べになれば、一気に差し切る力はあるはず。あとはスタートさえ互角に出ればチャンス到来。
◆日曜中山10R・茨城新聞杯(1000万下)
・エリモフェザー
最終追いきりは坂路で多少控えぎみだが、日曜日に北馬場で6Fから意欲的な調整。余裕の手応えで好タイムをマークして、素軽さ満点の動き。リフレッシュ効果が出た前走時から、馬体がしっかりして本格化ムード。春先とは馬が一変した感がある。2番手からアッサリ抜けだした前走が強い競馬。メンバー的にスンナリ先行できそうなここは、連勝できる可能性が高い。
・エターナルスター
前走の昇級戦。直前の追い切りでも6Fから長めを追われてプラス6キロの体重増と著しい充実ぶり。レースでもスムーズに流れに乗って終い敏感に反応し、まだ伸びる余地を残して完勝。今回も、まったく疲れを見せず順調に調教を積まれ、直前の追い切りでは8分どころを回って5F65秒8-上がり38秒4を余裕の手応えで計時。牝馬でこれだけ強く攻めることができたように、さらに上積みが期待できる。素質開花した今なら3連勝も。
◆日曜中山9R・外房特別(1000万下)
・ダイワストリーム
前走のラジオNIKKEI賞は、直線壁で脚を余す残念な競馬。その後はリフレッシュ放牧。今週はウッドチップの大外を回って、85秒7-69秒2-40秒3。2歳馬と併せたが相手にならず、直線は馬なりのまま3馬身突き放してゴールイン。バネを利かせた鋭い脚さばき、気合のりも良く、久々を全く感じさせない動きだった。牧場で乗り込んでの入厩、本数は少ないがスッキリした体つきで、重苦しさは一切なし。1000万クラスでは素質断然、勝ち方に注目したい。
◆土曜中山10R・市原特別(1000万下)
・トウショウギフト
全休明けの水曜にも関わらず、朝一番にダートに入れて強い追い切りをかけた。これは、事前に十分な準備運動をこなしているのに加えて、心肺機能がしっかりとしている証拠。5ハロンから単走で67秒5-52秒1-38秒2をマークし、一気に直線を駆け抜けた。昇級戦の前走でも1番人気に推されたように(結果は小差2着)、1000万条件でも能力的には互角以上。折り合って、後半確実に伸びる安定感あるレースぶりには好感が持てる。ここは中1週のローテーションになるが、これだけ意欲的に時計を出せたのは疲れが残っていないからこそ。今度こその期待がかかる。