「最終追い切りが終わるまで使うかどうか散々迷っていたのに、レースが終わって“おめでとうございます”って声をかけたら“あの馬の能力は半端じゃないんだよ”と力強いひと言。レース前と後の表情がまったく違うんですよね(笑い)」
セントライト記念から一夜明けた18日の美浦トレセン。ユールシンギングの勢司厩舎に所属している横山和と南スタンド食堂で鉢合わせした時に馬券野郎が「勢司さんはホントに困った人だよね」と振って返ってきたのが冒頭の言葉だ。昔から変わらぬことだが、勢司調教師ほど慎重な人物もそうはいない。
投票所では「まだまだ未完成の状況。ここで無理しては素質の芽を摘んでしまう。彼に本気を出してもらっては困る」と“公式コメント”としては採用できないくらいの“泣きっぷり”だったが、さすがにスタッフから「絶好調」と聞いている当方としては◎は揺るがなかった。
スマイルトゥモローが勝った02年オークス直前も見事な“泣きっぷり”を見せつけられて印を下げてしまった当方だが、人間観察力が向上した? 今はもうだまされない。並々ならぬ馬への愛情と仕事への熱意が重い口調に転化されてしまうのはすでに把握済み。次の菊花賞も泣きコメントかもしれないが、再び◎だ。
そう、師の言う通り、まだ本気を出していない(仕上がり途上の)ユールシンギング。この大器が本格化した暁にはどれほどすごみのある走りを見せてくれるのか。マジで空恐ろしく感じる馬券野郎である。
(美浦の馬券野郎・虎石晃)
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