過去5年のスプリンターズで連対した日本馬9頭のうち7頭は「前走3コーナー3番手以内」経験馬。香港馬で勝利したウルトラファンタジーも逃げ馬。該当せずに連対した馬はキンシャサノキセキのみ。
今年の中山は昨年よりも柔らかい馬場が作られているとはいえ、2年前の時計は出る馬場。
また今開催の中山芝1200mは「前走3コーナー3番手以内馬」の勝率14%。連対率24%。単勝回収率は120%。
人気馬の成績も含め(4人気以内限定でも複勝率54%で単、複ともにプラス)過去2年よりも、成績が優秀なぐらいです。
たしかに、近2年よりも末脚が決まる馬場状態ではありますが、芝1200mのGIレースであれば、3番手以内につけられるぐらいの前向きなスピードを兼ね備えた馬が連対を独占する可能性も高いでしょう。
今年の出走予定馬で、前走3番手以内の条件を満たす馬は、フォーエバーマーク、マヤノリュウジン、ハクサンムーン、ロードカナロア、サクラゴスペル、マジンプロスパー。
この中で、ある程度タメを効かせる競馬でも味がある血統馬は、マヤノリュウジン、サクラゴスペル。それとロードカナロア。
ところで、今回のレースではグランプリボスが人気で出走しそうですが、同馬の父はサクラバクシンオー。そして母父はサンデーサイレンス。
ここ2年ぐらい、バクシンオー産駒はマイルでの勝ち星が増えていますが、2011年以降上げた勝ち星9つのうち7勝は母父がサンデー系種牡馬。2勝はブライアンズタイム。
つまり、芝2000m以上GIに実績を持つ母父の配合が増えたので、マイルの勝ち星も増えたわけです。
なお、父バクシンオー、母父サンデーの配合馬はマイルで成績が上がる分、1200mではマイルよりも成績が落ちる傾向にあります。
つまり、母父サンデーのバクシンオー産駒は、バクシンオーが得意の1200mだからといって必ずしもパフォーマンスを上げるわけではありません。
グランプリボスに限らず、母父サンデーはスプリント適性を下げる配合になるケースも多いので、今後も1200mでは危険な人気馬の取捨に活用できることでしょう。
また、芝1200mで母父サンデーばかりが走る馬場はマイルよりの末脚の伸びが決まりやすい馬場と判断することもできます。