オルフェーヴル、キズナの敗戦は残念だった。しかし、嘆いても仕方がない。気を取り直して、今週の秋華賞に目を向けることにしよう。
もしキズナが菊花賞に出ていれば状況は変わったかもしれないが、ディープインパクトの牡馬は、3歳の秋を迎えると何だか頼りない。春は飛ぶ鳥を落とす勢いなのに、それを秋まで持ち越せないでいる。
だが、牝馬は違う。昨年のジェンティルドンナ、ヴィルシーナで決まったような上位独占の流れが、今後も起こり得るだろう。
今年の場合は、桜花賞を勝ったアユサンが脱落。オークス2着のエバーブロッサム、同3着のデニムアンドルビーが代わって浮上することになった。ディープインパクト牝馬のここ一番の底力を信じて、この2頭を中心に買ってみたい。
デニムアンドルビーはデビューが遅れ、勝ち上がったのは今年の3月。だが、続くフローラSで初重賞制覇を果たし、オークスでも3着となった。
母は名牝トゥザヴィクトリーの半妹。母系は世界的な名牝系で、曾祖母、4代母はともに米GI勝ち馬である。追込みタイプで、京都の内回りが不安視されているが、血統の伸びしろはまだあるとみる。
エバーブロッサムはエイジアンウインズ(ヴィクトリアマイル)の半妹。父がディープインパクトに代わって、さらにパワーアップした。トライアルのローズSを2番人気で17着に敗退したが、これで人気を下げるなら馬券的には面白い。
他の種牡馬の産駒では、阪神JFの勝ち馬ローブティサージュ。桜花賞、オークスで期待を裏切ったが、母系は近親にヴィクトワールピサ(ドバイワールドC)がいる名門。一族には晩成タイプが多く、まだ早熟とは決めつけられない。
ティアーモは父がキングカメハメハで、母系は欧州の名牝系。トーセンソレイユはディープインパクトの半妹。2頭とも血統はメンバーで最高ランクに位置する。以上の3頭は押さえておこうと思う。