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「芝で距離がもつマル外」は狙えるか?(須田鷹雄)

  • 2013年10月15日(火) 18時00分
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 予想を外すのには慣れている身だが、外してダメージのあるものとそうでないものはある。

 久々にダメージが大きかったのが、10月13日の京都4R新馬戦。内回りとはいえ2000mの新馬はスロー必至。速い上がりを使えなくては始まらないとSS系の中からシルシ上位馬を選んだのだが、勝ったのは無印にしていたエイシンアロンジー。Awesome Again肌にSea The Starsという血統だ。レースは5F通過が63.2秒で上がりが11.8-11.3-11.4秒だから想像した展開にはなっているのだが、それを4角10番手からぶっこ抜かれたのだから参りましたというしかない。

 これを機に、芝1800m以上の新馬戦における外国産馬の成績はどうなっているのか、調べてみた。1800m以上としたのは、1600m戦と全く違った流れ、多くはスローになるからだ。また、未勝利のほうが前半が流れやすく、新馬だけ峻別したほうが話が見えやすい。また、一発勝負になる前の新馬については折り返しを排除し、初戦のみを対象とする。

 過去20世代でこの条件の新馬戦を外国産馬が勝ったのは現15歳・16歳世代でそれぞれ7頭。まあまあ勝っていたのは現9歳世代の5頭までで、その後は1.2.0,1,1,1(先述したエイシンアロンジーは含まず、その前週まで)となっている。

 低調になった8歳世代からのトータルは(6.11.9.84)で勝率5.5%。回収率は単24%・複49%だからこの条件でマル外を嫌うのは方針としては間違っていない。今回はたまたま強い個体にやられてしまったと言える。

 勝った6頭以外の次走は(11.5.9.77)で勝率11.1%、回収率は14番人気1着馬が効いて単204%・複108%。それを除くと単49%・複93%。それでも2戦目のほうが買える。

 ただしこの勝率はダートに転じた馬が支えていて、2戦目芝は7.9%、ダートが16.7%。となると、「芝で距離がもつ」というテーマ自体がどこかに行ってしまう。

 仮に3戦目以降に勝ち上がったとしても、テンポよく収得賞金を積んでいくことが要求される現在のクラシックロードではかなり不利。エイシンアロンジーが今後活躍したとしても、マル外は短距離要員・ダート要員として意識していくほうがよいだろう。

須田鷹雄+取材班が赤本紹介馬の近況や有力馬の最新情報、取材こぼれ話などを披露します!

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