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清水久詞調教師/天皇賞・秋 Part3 『悔いのない仕上げをしてジョッキーに任せるだけ』

  • 2013年10月24日(木) 18時00分


重賞3連勝の始まりは鳴尾記念の逃げ切りから

重賞3連勝の始まりは鳴尾記念の逃げ切りから

◆武豊の華麗な逃走劇

 武豊を背に初めての2000mに挑んだ鳴尾記念。前半は2番手を進み、残り1000m付近でハナへ。そのまま直線でも脚色は衰えることなく、鮮やかに逃げ切ってみせた。馬の強さもさることながら、勝負どころで後続を引きつける絶妙な逃げ。「不安のほうが大きかった」という清水は、この競馬をどう見ていたのか。

「距離に関しては、やはり“どんなもんかなぁ”という気持ちでしたね。ただ、6番人気でしたし、わりと気楽に見ていたように思います。1コーナーを2番手で入って行ったとき、いつもほどムキになっていなかったので、「あれ?」って思ったんですよ。その後、向正面でハナに立ってしまったときは、“あ、行っちゃった…”と思いましたけど、3コーナーではユタカさんが手を置いていて。「えっ? この馬、そんな乗り方できるの?」ってビックリしました。あれが3連勝の始まりですからね」

 その後は冒頭でも記したように、函館記念、札幌記念と逃走V。はたしてこの快進撃の決め手となったのは、馬の成長なのか、逃げという戦法なのか、あるいは武豊なのか。

「馬自身、急激に成長したということはありません。一番は2000mという距離でしょうね。2000mで前に馬を置かずに競馬をするようになってから、抜けるというか、リラックスして走っていますので。今さらですが、もっと早くこの距離で、今のような競馬をさせてあげていれば…。もちろん、ユタカさんとの息もピッタリです。本当に上手にジワーッとハナを切ってくれますから」

 今でもかつて師事していた浜田と連絡を取り合っているという清水。鳴尾記念のあと、すぐに函館記念への出走を決めた背景には、浜田の後押しもあったという。

「鳴尾記念のあと電話をいただいて、そのときに

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GIの注目馬にスポットを当て、主戦騎手や管理調教師を独占取材するnetkeibaのスペシャルインタビュー。GIに向けた意気込みや中間の調整過程、レース後に直撃し、戦いの舞台裏にあった知られざる真実を語っていただきます。

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