勝負の世界、1着と2着とでは天と地ほど差がある。競馬も勝った馬は永遠に人々の記憶に残るが、2着馬はいずれ忘れ去られる。しかし、それ以上に悲惨なのはまともなら勝ち負けしていたはずが、道中不利を受けて圏外に沈んだ陰の実力馬だ。記録として残るのは敗退した着順だけ。先週の菊花賞(20日)におけるタマモベストプレイなどはこの典型だろう。
今週火曜(22日)の栗東トレセン調教師席で持ち切りとなっていたのはこの馬の話題だった。「まともなら2着だった」「よくあれだけの不利を受けてまた盛り返した」「あの馬が早めにバテるのが分かっていたんだから、もっと早めに外に出しておけばよかったのに」…。
道中2番手追走で3角で急激にバテたネコタイショウをよけられず流れに逆流するように4、5、6馬身…とズルズル後退。南井調教師いわく「10馬身ほどの不利があった」。しかも、かわいそうなのが、坂路野郎が見たレース映像ではどこも、この悲劇的なシーンについて実況で触れていなかったことだ。
坂路野郎は断言する。タマモベストプレイは幻の菊花賞2着馬である。あれだけの不利を受けてまた盛り返し、8着に食い込むなど、よほどの力がなければできない芸当だ。「見てない人はあの着順でよく頑張ったと思うんだろう。でも、見ている人はちゃんと分かってくれるはず」と南井師。この悔しさを果たしてどこで晴らすのか。この馬の馬券でやられた坂路野郎としても、この馬が実力を十分発揮するレースできっちり取り返す誓い(?)を立てた。次走要注目馬としてリストアップしておく。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
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