スワンSは「血統ビーム黄金ガイド」のリスト(P186)該当馬コパノリチャードを本命にして単勝20倍で勝利。
P182以降のリスト該当馬と昇級戦のリスト該当馬が、発売以降の2週プラス回収率を実現していますが、当然すべての馬が馬券になるわけではありません。リスト該当馬でも馬券にならない馬もいます。
実はスワンSも、結果的に4着に敗れたレッドオーヴァルを本命にするかも、一瞬、悩みました。同馬は黄金ガイドP186の距離短縮激変リストに該当する血統馬だったからです。
そして、もうひとつの原稿を思い出したんです。「ディープインパクトは1400m重賞を勝っていない」と書いたこと。1400mならダイワメジャー(コパノリチャードの父)が強いことを。
単行本で「○○産駒は××コースが苦手」などと書くと、いきなり逆の結果になることもよくある話ですが、さすがに著者がそれにビビっていては話にならないので、セオリー通りの戦術を取りました。スワンSは結果的にうまくいき、ホッと胸をなでおろしたものです。(結果的に帯封も払い戻されましたが、馬券が当たった喜びよりも安心感のほうが強かったです)
さて、今週は1400m重賞が土曜日に2鞍行われます。(ちなみに、以前よりも日曜重賞の回収率が落ちたのは、土曜に反主流条件の重賞が増えたからです。昔はファンタジーSも日曜でした)
ファンタジーSには、人気になるであろうディープインパクト産駒が複数エントリー。しかしこのレースはクロフネ産駒やミスプロ系の産駒の方が相性の良いレース。
ファンタジーSのように、1400m重賞でミスプロ系やクロフネ産駒が強いのは、1200m適性やダート適性、体力の完成度に長けているからです。
逆にディープ産駒が結果を出していないのは、1200m適性やダート適性といったパワー系の才能は、必ずしも優れていないからです。
しかし、今年のディープは簡単に消しでいいのかは悩ましいところ。今年のディープは昨年以上に駒が揃っていること。加えて、社台グループを中心に、ディープ産駒を「王道系」と「早め仕上げ系」に使い分けているように思えるのです。
「王道系」に属する馬に関しては、ゆっくりとデビューさせて、いわゆるクラシックにつながる主流コースを中心とした使い方をするパターンです。ディープ産駒は本質的に燃え尽きやすいので、早めに使って1200や1400で仕上げてしまうと、いざクラシックに進んだ時に本来の才能を引き出せなくなってしまうおそれがあるからです。
しかし、サンデー(直子)産駒もそうであったように、ディープ産駒もすべてが「王道系」に適した馬ばかりではありません。ディープの中ではパワー勝負に強いタイプもいるのです。そうしたタイプは「早め仕上げ」で早い時期から使い始め、1400以下の距離でガッチリ稼ぐ方が効率が良いわけです。真相は闇の中ですが、ハープスターも、本当は「早め仕上げグループ」に属していたと思うのです。(だから、個人的にはクラシックでそこまで信用してないんですが)
今年のファンタジーSは、いよいよディープが、得意カテゴリー以外にも、本格的に攻勢をかけてきたターニングポイントの年になるのかもしれません。
それでも、個人的にはクロフネ、ミスプロ軍団から馬券は買いたいところ。馬券的期待値も、そちらに賭けたほうが見返りは大きそうですから。
ところで、エリザベス女王杯も非サンデー系(父サンデー系ではない馬)が4連覇中のレース。ディープ産駒の扱いも重要になりそうですね。各重賞の最終見解、エリザベス女王杯などは「亀谷ホームページ」で。