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“当たり前じゃない”血統がドラマを生む/トレセン発秘話

  • 2013年11月08日(金) 18時00分
「京都の外回り2200メートルならディープインパクトで間違いないでしょ」

 エリザベス女王杯の登録表とにらめっこしていた坂路野郎に、知り合いの関係者がこんなアドバイスを送ってきた。軽い芝で直線平坦、さらに速い時計が出やすく、瞬発力勝負になりやすい。確かに、ディープ産駒の持ち味が生きる舞台で、実際、活躍も目立つ。前出の関係者は「最近はやっているディープ×ストームキャット(キズナ、アユサンと同配合)のラキシスあたり面白いんじゃないですか」と言うが…。

 今年これまで行われた芝重賞で最多となる16勝を挙げ、相変わらず日本競馬界の“最上階”を制圧するディープ産駒。その一方で「勝って当たり前の血統が当たり前に勝つだけじゃ競馬は面白くない」と、こうした傾向に反旗?を翻す関係者もいる。今週土曜(9日)京都の500万・黄菊賞にオーシャンヒーローを出走させる田所調教師もその一人だ。

 芝マイルの新馬戦を1分34秒6の高速タイムで楽勝した圧倒的な走力もさることながら、父スクリーンヒーロー、母の父シャンハイという“当たり前じゃない”血統が注目を集める。「ウチのこういう血統の馬が勝ったり負けたりを繰り返しながらヒノキ舞台にのぼっていったらドラマになる。そういう意外性が競馬の持つ魅力の一つだろう」

 こんな馬がクラシックで良血馬と激しいバトルを繰り広げるようならレースの面白味も増す。今週は、同じスクリーンヒーロー産駒で、これまた新馬戦圧勝のモーリスも土曜東京のGII京王杯2歳Sで2戦目を迎える。水曜掲載の吉田記者「POG週報」でも触れたが、地味な血統で高レベルな走りを見せるこの2頭のレースぶりに注目したい。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

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