重賞の直前情報として本紙確定面で掲載している「決戦24時間前」。やや手前みそになるが、その取材で得る陣営の感触は時に驚くほど馬券に直結する。先週の京王杯2歳Sは、まさにドンピシャだった。
「他の新聞には“連闘するからには勝ち負けを”と載ってましたが、正確には“連闘するからには勝つつもり”です。紙面で訂正してくださいね。連闘の疲れどころか体に張りが出て上積み十分ですから」とレース前日の金曜朝、自信たっぷりに語ったのは優勝馬カラダレジェンドの尾形和調教師。しびれるような談話を耳にしながらも、予想(▲)はすでに出稿済み。「なぜ◎を打たなかったか」と取材中に歯ぎしりしたほどだ。
データの少ない2歳戦において、レース、調教で表れる時計は希少な予想ファクター。とはいえ往々にしてその数字が裏切られるのが、キャリアの浅い若駒の戦いという皮肉も共存している。ホースマンの“第六感”に素直に従う。こんな単純な予想法も2歳戦に限れば十分アリかもしれない。
さて土曜の東京メーンは、我が社杯・東京スポーツ杯2歳S。先週の教訓を生かすべく宴会野郎には、すでに心に決めた本命馬がいる。プレイアンドリアルがそのターゲットだ。
馬主が岡田繁幸氏で所属は道営・田部和厩舎。そのバックボーンは04年のクラシック戦線を沸かせたコスモバルクと酷似するのみならず、秘める資質も相当との触れ込み。手綱を取る柴田大知を直撃した結果、馬券を買うなら妙味ある今回しかないとの思いに達した。
「門別の初陣(ダ1700メートル)は若さに任せて走ってましたが、背中自体は乗っていて気持ちいいほどのバネがある。間違いなく芝向きと感じてました。前走(盛岡芝1600メートル)はイメージ通りの結果でしたね。まだ逆手前で走るなど教えることも山ほどありますが、広い東京1800メートルなら競馬は楽なはず。マイネルホウオウ(今春のNHKマイルCの覇者)の2歳時にも思ったことですが、うまく成長すればすごい馬に化ける。それだけの感触はありますよ」
GI馬を比較対象にする段階で、大知の“第六感”がビンビン働いている証拠だろう。当日のパドック、返し馬の気配次第では、購入額を大幅アップさせることも考えている。
(美浦の宴会野郎・山村隆司)
今日の東京スポーツ一面
ブランケット版による大型紙面が大迫力となって読者の目を射る。夕刊時間帯による海外ゴルフ等の速報。未来の情報エリアをリードする総合スポーツ・レジャー紙は東京スポーツ、大阪スポーツ、中京スポーツ、九州スポーツの日本列島縦断の4社体制。特に東京、大阪、中京の3紙は、同時印刷を行っている。メイン紙面は東京制作であるが各紙各々地域に密着した紙面も制作している。九州のみ朝刊として発行、独特な紙面づくりを行っている。