ジャパンCを回避となったウインバリアシオン。目標を金鯱賞一本に定め、14日朝に坂路で追い切られました。鞍上はコンビを組む予定の藤岡康太騎手。
ジャパンCは回避し金鯱賞へ向かうウインバリアシオン
午前8時前、1本目は緩いペースでウォーミングアップ。その後、坂路コースはいったん閉められ、ハローがけが行われました。ウインバリアシオンが宝塚記念以来の追い切りを行う舞台はハローでキレイに整えられた8時過ぎ。「少しでも走りやすい馬場で追い切りのためにこの時間を選んだ」(中山助手)のです。2本目、調教駆けすると評判のノボリフジを外に置き、バリは内からスタートしました。ピッチを上げたのはラスト4ハロン。ゴーサインに応え、さらに右ムチが数回入るとグイッと伸びていましたよ。この日は週前半の雨の影響もあり時計の出にくい馬場でしたが、それで52.1-38.6-25.0-13.3。約1年5か月ぶりの追い切りですから、上々でしょう。
あがってきたウインバリアシオンはいつもどおり、とてもゆったりとしていました。「激しいレースのあと、3頭併せの真ん中に置いても他の馬に影響されず自分のペースで走る馬だから。こんなマイペースな馬も珍しいけれど、それがこの馬のいいところですね」と中山助手も微笑ましくバリくんを見ていました。藤岡康太騎手は「こんなに乗りやすい馬は珍しい」とニコニコ笑顔。「"行け"のサインもすぐに反応する。最後はさすがに久しぶりなのでもたついていましたが」と話していました。ひと叩きされ、来週は確実に変わってくるでしょう!
馬体重は「あまり落ちてくれない」(竹邑厩務員)そうですが、これは背が伸びている影響もあるのでしょうし。とにかく!ここまで順調なので、復帰戦が楽しみ。そして、年内もう1走。ファン投票で選出されれば有馬記念出走の可能性もあります。オルフェーヴルが引退する前に、もう一度、対決するシーンを見たいものです。
ウインバリアシオンが復活に向けて大きな一歩を踏み出したその日、11年の桜花賞馬マルセリーナは引退・繁殖入りしました。
引退・繁殖入りしたマルセリーナ
松田博師はとにかくホッとした表情。「無事に繁殖に送り出せて本当によかった」と少しさみしそうながらも笑顔で送り出していました。担当の大當助手もホッとした表情。
「桜花賞ももちろん嬉しかったけれど、マーメイドSで久しぶりに勝てたのには感激した。あのときはすごく調子がよかったから自信を持って競馬にいったのに、GIIIで7番人気。あまりの人気のなさに驚いたけど、結果勝てたので本当によかった」と話していました。
例年ならマルちゃんはこの時期、冬毛がふさふさ生えてまるでぬいぐるみのようなのですが。今年はまだもさっと生えている程度。でも、日高に行ったらまもなくふさふさになるんだろうなぁ(笑)そんなマルちゃんに最後、ひと目会えて良かったです。お元気で!いいお母さんになってね。
さて!奥多摩Sに出走するシゲルスダチ。リップサービスではなく本当に調子がいいんです!今朝、スダチを見に行ってびっくりしたのは…トモ!すごい、筋肉隆々、ぷりっぷりになってます。お腹まわりは毛がのびているせいもあり少々ゆったりしていますが、「今回は長距離輸送もあるので、少し余裕をもって仕上げました。スダチは競馬場ではあまりカイバを食べないので、これでちょうどいいと思います」(渡邊助手)とのことでした。いつもなら追い切った翌日は運動だけなのですが、今朝は坂路で乗っていました。それでも元気いっぱい!余裕というか、調子のよさを動きから実感させられます。
トモがぷりっぷりのシゲルスダチ
今週、西園厩舎はマイルCS連覇をかけてサダムパテックが出走します。西園師は、パテックにはかなりの期待を寄せているようですよ。
「スワンSのあと、和田騎手は『もっとよくなりますよ』と言ってくれています。この馬の力を発揮すれば自ずから結果はついてくると思いますよ。
去年も馬場が渋るのを心配したけれど、天候が味方してくれて馬場が乾いてくれたし。馬場が乾いて真ん中ぐらいで競馬ができれば去年のような競馬ができると思います。」
連覇を狙ってマイルCSに出走するサダムパテック
そしてスダチ、パテック両馬ともにファンの皆さんに「応援してくださいね!」と話していました。
前回のコラムで書いたとおり、スダチもサダムパテックが大好き。来週は両馬ともに嬉しい報告ができるといいな、と思っています。