3歳の昨年は、皐月賞・菊花賞の二冠、グランプリ有馬記念も制し、世代最強馬の名を欲しいままにしたゴールドシップ。古馬となった今年は、宝塚記念でGIタイトルを増やしたものの、天皇賞・春、前走の京都大賞典で人気を裏切っている。とは言え、芦毛のスターホースへの声援は変わらず大きい。負けられない一戦を前に、管理する須貝尚介調教師の思いとは。(取材・文:井内利彰)
◆京都大賞典5着「ファンに申し訳ない」 ゴールドシップが単勝1.2倍の京都大賞典を5着に敗れた翌々日。須貝尚介調教師が顔を合わせるなり、レース結果について「支持してくれたファンに申し訳ない」と言葉にした後、一枚の紙に何かを書き始めた。
そこには『位置取り』『気候』『枠順』『高速馬場』『斤量』と書かれており、「これが敗因かな」と、師なりの分析結果を教えてくれた。
「10月にも関わらず、レース当日は急激に暑くなりましたよね。競馬場の待機馬房は、後ろの物音を遮断するために、窓を閉めていました。これが風通しを悪くして、レースまでの時間も、暑さに苦しめられることになりました。また、高速馬場ということもあって、うまくギアチェンジができなかったことも敗因でしょう。でも、あそこから、ズルズル下がっておかしくないところを、最後は伸びて5着に来ているんですから、やっぱり力があるところは見せています」
レースを使った後、その様子などはどうだったのだろうか?