まずはジャパンCの舞台である東京競馬場の芝・2400mについて触れたい。
発馬して1角までが約350m。
十分な距離があるうえに平坦な状態で最初のコーナーに入る。
ゆったりとした流れが続くケースが比較的多いためだろう。
持久力が要求される印象が強い距離の割りに瞬発力勝負になりやすい。
強力な外国勢が押し寄せた当時は前半のペースが速くなることが多かった。
日本馬が中心勢力となって久しい。それに伴い有力どころや参戦馬全体の脚質に応じて年度ごとにペースにばらつきが出るようになっている。
今年はどうか。
いわゆる逃げ馬不在といっていい状況ではないだろうか。
ハナを切る存在が押し出されるような格好になれば速いペースにはなりにくいだろう。
緩やかな流れが続き最後は瞬発力比べに。シンプルな見立てでいいかもしれない。
ジェンティルドンナを推す。
前々で戦える利に加えスピードの持続力と切れ味にも長けている。
目標にされシビアなラップを刻んだ前走でさえ2番手を守り後続を寄せつけていない。
勝ち馬の決め手は際立っていたが位置取りや展開を考慮すれば天皇賞・秋の内容は上々ではないか。
今年の3戦はいずれも休み明けだ。中3週で挑める今回は状態面の上積みも順当に見込める。
エイシンフラッシュは緩やかな流れで脚をため瞬発力を生かすのがベストのタイプ。
枠順もよくセールスポイントを存分に発揮できる材料がそろう。
ホッコーブレーヴは伸び盛り。前走は大外枠と展開が影響したがよく差を詰めている。距離短縮もいい形に出るはずだ。
デニムアンドルビーはタフな3歳牝馬である。癖のない東京の2400mに向く。持続力と切れ味のバランスがよく53キロもいい。
ルルーシュは大型でも器用なタイプ。ただ、続けて好走するタイプではないのがやや気になる。それでも前々で流れに乗れるようなら怖い。
瞬発力勝負、さらに外枠という懸念材料はあるが休み明け2走目で57キロというのはゴールドシップにとっていい条件だ。身体の線も前走よりグッとよくなっている。