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ジャパンカップのベタな血統ネタ

  • 2013年11月22日(金) 18時00分


◆ハーツクライ産駒は銅以下の人気で

 まずは、単行本「血統ビーム黄金ガイド」の修正をご報告します。P17の「千鳥のノブ」→「ノブ小池」に変更となりました。

 その黄金ガイドに掲載されたハーツクライの狙い方。11月も単勝回収率211%を記録。「ベタなセリフは自分やマニアが飽きるぐらいまで言い続けなければ定着しない」ということもありますし、またまた書きましょう。

「ハーツクライで金を取るなら、人気は銅以下で」

 2013年もハーツクライ産駒は、当日1-3人気と上位支持された馬の単勝回収率は59%。一方、4-7人気と中位人気の馬は単勝回収率126%。

 月単位の成績を見ても、3人気以内の単勝を購入した場合、プラス収支の月はゼロ。一方4-7人気の中位人気は11月のうち6ヶ月で回収率100%以上のプラス収支。複勝も人気薄の期待値が高く、9人気以下は複勝回収率が135%です。(ようするに11月も4人気以下で買えば大幅プラスという超単純な話です)

 ハーツクライ産駒は人気薄で期待値が上がるのは、次のような理由が考えられます。

・気楽な立場の方が力を発揮する。逆に能力上位だと思って安全策だと勝ち切れない
・相手強化のほうが潜在能力を発揮しやすい

 ハーツクライはスタミナ血統で、秘めたギアは高いものの、そのスイッチが常に入るわけではありません。相手強化で思い切って乗った方が力を発揮するのです。「おもいっきりハーツクライ」です。

 人気馬は、当然相手関係から力上位だと思われるのでしょうし、騎手も安全策が増えます。

 しかし、ハーツクライは楽な相手関係に安全策で乗っても、能力を全開できるとは限らないタイプが多いのです。

 一方、人気がないということは相手関係から格下と評価されていることが多く、騎手もおもいきった乗り方も増えます。今年の小倉記念を勝ったハーツクライ産駒のメイショウナルトも当時は、格上挑戦。レース後の騎手コメントにもあったように、おもいきった乗り方をしていました。

 ジャパンカップに出走予定のアドマイヤラクティはハーツクライ産駒。おそらく人気は銅以下(4人気以下)。騎手がおもいっきり先行しすぎそうなのが、ちょっと怖いですが買いごろでしょう。岩田騎手も、アドマイヤラクティに乗った際「まだ何かを隠している」と言っていたように、隠れたギアが出てくるかもしれません。

◆「好調なジャイアンツコーズウェイ産駒」の買い条件

 と、2週前と同じネタだけを書くのもあんまりなので、ジャイアンツコーズウェイのネタも足します。

 同種牡馬は現役時代、「アイアンホース」と呼ばれたタフな馬。わずか3ヶ月弱の間にGIを5連勝したように、好調期には連戦でパフォーマンスを下げるどころかアップした馬。

 その特徴は確実に産駒にも受け継がれています。ジャイアンツコーズウェイ産駒は「前走連対」と好走したのに「中1週以内」と詰まったローテーションで出走した場合の勝率は35%。複勝率が65%。単勝回収率は191%。複勝率111%。

 2011年以降、同パターンで出走した馬はのべ10頭出走しましたが、すべて3着以内。複勝率は100%。「好調期にはキツいローテでもパフォーマンスを上げる」ジャイアンツコーズウェイの特徴を端的に示すデータです。

 アンコイルドは中1週でもなければ、前走も連対しているわけでもありませんが「好調なジャイアンツコーズウェイ産駒はタフなローテーションでこそ買い」というベタな狙いには合致します。(同じく黄金ガイドのP17に登場した、じゃい氏には「スポニチの本命はベタにジャイアンツコーズウェイ産駒にしたら?」と余計なアドバイスをしましたが「他の馬にするよ」と軽く流されました)

 こんな具合で出走馬全部に、適当な買い材料をつけることもできるとも思いますが、この2頭のベタなパターンはコラムを書く前に、JCのメンバーを見たら自然に湧いてきただけです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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