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阪神JF、朝日CC、カペラSなど追い切り診断

  • 2013年12月05日(木) 18時00分


【栗東トラックマン情報】
◆日曜阪神11R 阪神JF(GI)
・レーヴデトワール
 前走は中3週での出走で、馬体重は12キロ減。牝馬ということで、今回の中1週が強行軍のように思えるかも知れないが、12月1日には、坂路で15-15を乗っており、むしろ前走の数字が適正体重かも知れない。
 最終追い切りは前に2頭見て、直線で追いつく形。鞍上、福永祐一騎手が促すと、前をしっかり捕まえて先着、最後は馬なりでゴールした。ハードなローテーションでも、やれることをやる追い切り内容。変にテンションを上げることなく、レース当日を迎えることができれば、きっちりと能力は発揮してくれるだろう。

・レッドリヴェール
 札幌2歳S後は「GIへ1走挟むという選択肢もありますが、短い距離は使いたくないし、休み明けでもきっちり能力を発揮してくれるタイプなので」と、阪神JFへの直行を即決した須貝尚介調教師。
 栗東へ帰厩したのは、11月上旬と遅くなかったが、時計の出し始めはやや遅い。その分、やや重い動きに映る追い切りもあったが、最終追い切りでは、きっちりと併せ馬で先着。この馬らしい、重心を低くするフットワークで、仕上がりの良さをアピールする動きだった。ただ、これまで2走は最終追い切りが持ったままの内容。今回のように、追われて出走するケースは初めてなので、そのあたりがどうかだろう。

・クリスマス
 美浦所属馬だが、前走後、11月19日にゴットフリートとともに栗東へ入厩。栗東での追い切りには、坂路馬場を利用することはなく、普通キャンターに使用する程度で、追い切りはCコースというスタイルになった。
 最終追い切りもCコース。先行したゴットフリートに内から並びかける展開となり、追い比べになると、一杯の相手を、ほぼ馬なりの手応えで交わして先着した。時計はこれまで栗東滞在時に出した中で最も速く、併せ馬の負荷も考えると、しっかりと最終追い切りをやった印象。あとは現状の力でどこまで通用するかといったところ。

◆土曜阪神11R 朝日CC(GIII)
・アルキメデス
 新馬戦を単勝1.5倍の支持で勝った素質馬だが、クラシック路線には乗れなかった。長い休養を経て、今春に戦列復帰。3連勝で重賞の舞台へと出走してきた。
 今の勢いは馬体にも表れており、充実一途。前走は10キロ増の馬体重だったが、全く太くない。むしろ、もっと増えてもいいくらいだが、この中間も乗り込み量は豊富。最終追い切りはCコースだったが、反応も素晴らしく、併せて相手を楽に交わした。来年の飛躍へ向けて、結果を出したい一戦となりそうだ。

◆日曜中山11R カペラS(GIII)
・スイートジュエリー
 夏の小倉で500万下を勝ってから、破竹の3連勝。前走も強い内容で1600万下をクリアしており、ダート短距離では最も勢いのある馬ではないだろうか。
 前走後は短期放牧に出されており、11月9日にグリーンウッドから帰厩。予定通り、追い切り本数を積んでおり、仕上がりに関しては問題ない。最終追い切りもラスト2Fが24.1秒とこの馬らしい、スピートとパワーが兼ね備えられた脚力を見せつけた。気になる点を挙げるとすれば、ラスト1Fが最速ラップでなかった点。この3連勝はすべて、ラスト1Fが最速のラップだったので、その違いは見逃せない。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜阪神11R 阪神JF(GI)
・フォーエバーモア
 11月半ばから時計を出し始め、コースも含めて入念な乗り込み。元々が細く見えるタイプだけに、重さは全くなく、素軽い動きを見せている。今週は古馬アールデュランの内に併せたが、気合いの良さが目立っていた。間隔を開けて力を出すタイプだけに、状態面の不安はなさそうだ。中団でキッチリ折り合いアッサリ抜け出した前走が強い内容。牝馬限定ならGIでも十分通用する。

◆日曜中山9R 舞浜特別(1000万下)
・エムエムアリオーン
 激しい気性がネックの馬だったが、以前に比べればだいぶ制御できるようになり、それが成績の良さに繋がっている。今週はウッドチップで67秒2-38秒1、直線気合をつけるとラスト1F12秒6。追われるとグッと首を下げて一気に加速、540キロ近い体を持て余すことなく、迫力満点の動きを見せてきた。ダッシュの速い馬で、中山戦は走っていないだけで合わないわけがないコース。条件・状態ともに不安はなく、勝ち負けの競馬になる。

◆日曜中山10R 美浦S(1600万下)
・フラアンジェリコ
 前走後ひと息入ったわりに、中間の追い切りが2本だけでは、普通物足りなさが残るものだが、この馬は馬格があるわりに仕上がり早で、4日に5F65秒1-3F37秒9-1F13秒2を目一杯追っただけで、息もちがキッチリ整い、馬体も太め感なく500キロ前後で出走できるはず。東京コースだと最後の詰めが甘くなりがちだが、中山の1800戦は先行力が生かせ、たとえスタートが悪く中団からの競馬になったとしても、一瞬の決め手を発揮できる最適条件。今回逃げ馬は1頭のみで、2番手追走の理想の展開は必至だけに、直線早めに抜け出す策が決まる確率は高そうだ。

◆土曜中山10R 幕張特別(1000万下)
・バロンドゥフォール
 休養明けの前々走の直前追い切りが5F70秒1。そして前走のtvk賞の直前追い切りは4F54秒2-上がり39秒8馬なりと、体質面で不安定なところを見せて強く攻めることができず。それでも3番手でスムーズに折り合って、最後までしぶとい走りで3着。しかし、今回は1週前の調教で6F84秒1を計示し、さらに直前は稽古駆けする同格アロヒラニを6Fから1秒追走して84秒6-上がり39秒4のタイムで圧倒。これだけ長目からしっかり追えたのは体質面で不安解消の証。2戦2勝の中山コースで必勝。

◆土曜中山12R 3歳上500万下
・ダーズンローズ
 体質が弱く使い込めない馬。陣営もその点を考慮して、仕上げには細心の注意を払っている。ということで、前走後は再び放牧に出して、現在は実にフレッシュな状態。水曜の追い切りでも、先行した2頭を5ハロンで1秒追いかけて、馬なりで先着(83秒2-66秒8-51秒7-38秒1)。素晴らしい推進力で一気に伸びていた。毎回出負けしているように、スタートに大きな課題を残しているが、互角にゲートを出られさえすれば、能力は十分に通用するはず(一千万好走の実績もある)。今回もそう人気になるとは考えにくく、馬券的な妙味もかなり大きい。

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